暁 〜小説投稿サイト〜
衛宮士郎の新たなる道
第5話 獅子ごっこ
[3/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


 (如何して余はこの義経なる者に睨まれているのだ?)

 ジャンヌは正しく与一の背後に居るのだが、シーマ視線では義経がジャンヌの前に居る角度になっているのだ。
 しかも義経は剣士としての直感でシーマを見て、

 (凄い・・・・・・!!この人、出来る!)

 と言う熱い眼差しを偶然にも送っているので、勘違いが起きている。
 この勘違いのそもそもの原因のジャンヌは、この深刻な状況をマスターたる与一に伝えようとしているのだが、彼はそれどころでは無い。

 「与一君。如何して逃げるんです?」
 「お前が近すぎんだよ!誰かコイツを止めてくれっ!?」

 与一は狙われていた――――冬馬に。
 隙あらば密着してこようとする冬馬に、与一は切羽詰っていた。
 ちょっとしたカオスだ。
 しかし弟分の貞操の危機を見て見ぬ振りする弁慶は、マルギッテとの戯れをメンドくさそうに熟す。

 「そぉい!」
 「ぐ、ぐあ!」

 マルギッテのトンファー目掛けて錫杖で叩き付けた弁慶は、精鋭軍人を廊下まで押し出した。

 「オー、強ぇな」
 「ヒョッホッホッ!流石は武蔵坊弁慶と言う事か」

 この余興で心は表面的に褒めはしたが、いずれ戦うと想定しても心の中では負けるイメージなどを想像する気する起きていない様だ。
 そして一応準も褒めはしたが、身近に士郎やスカサハ、最近ではシーマと言う最強クラスと一緒に居る事が多くなったので、リアクションは低かった。
 だが弁慶は基本メンドくさがりなので、一応認められればそれ以上望む気はない様だ。

 「よし。次は義経が皆に威を示す番だな!」

 如何やら義経は認めてもらうために、多摩川に来る野鳥の数の推移をまとめた自由研究を通して、環境問題について考えていこうと提案して来た。

 「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」

 しかし皆に引かれて狼狽える義経。

 「弁慶、自分はそれ程可笑しなことを言っただろうか?皆の態度が冷たいような・・・」
 「だから言っただろう?そんな研究しても、良いウケ等とれるわけないと」

 弁慶の言葉は正確だ。だがジャンヌは、

 (如何して皆さん喝采を浴びせないのでしょうか?素晴らしい研究結果(内容)だと思いますが)

 義経を称賛しているが、自分達と周囲の温度差に驚いていた。
 だがしかし、ジャンヌ意外にも褒めるモノがいた。それが、

 「その心意気、素晴らしいモノだ!余は感動したぞ!!」

 1人立ち上がって拍手を送っていた。シーマが。

 「そ、そうか?でも、1人だけでも賛同してくれるなんて、義経は嬉しい!」

 義経はシーマに駆け寄って、自分の研究結果をまとめたデータ票のプリ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ