認められないわぁ
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球の花形と言われており、やりたがるものが多数いる。しかし、それゆえに選ぶ側は慎重な判断が求められる。
「とりあえず二人は確定した。が、その前に・・・」
天王寺はおもむろに自身が持っていたミットを取り出すと、全員に視線を向ける。
「その相方となるキャッチャーを発表しようかな」
「「「「「!!」」」」」
何の前触れもなく天王寺の口から言われたその言葉に衝撃を受ける生徒たち。驚いた彼女たちの中で、いち早く冷静を取り戻したツインテールの少女が手を挙げる。
「待ってください。キャッチャーを発表するって、もう決まってるんですか?」
「あぁ」
そう言って天王寺はキャッチャーミットをある人物に差し出す。その人物はというと・・・
「え?私ですか!?」
野球部の発起人、高坂穂乃果だった。
「あぁ、よろしく」
「でも私、キャッチャーなんかわからないし・・・」
「大丈夫大丈夫、俺がしっかり教えるから」
「でも・・・」
いきなりの大役抜擢にあたふたしている穂乃果を宥めている天王寺。その姿を、訝しげな目で見ている二人の少女。
((キャッチャーの重要性をよくわかっている天王寺先生が、なんで穂乃果をキャッチャーに?))
ずっとキャッチャーだったからこそ、天王寺はそのポジションの重要性を理解している。フィールドの司令塔とも呼ばれているそのポジションに、まだ始めて間もない人物を置くことなど、普通に考えておかしいとにこと花陽は考えていた。
「さて、それじゃあひとまず決まったピッチャー二人w「わぁ!!天王寺さんだ!!」」
いよいよチームの命運を握る投手の発表に入ろうとしたその時、突然グラウンドの外からそんな声が聞こえ、そちらを振り向くと、天王寺目掛けて走ってきている金髪の少女が目に入った。
「お久しぶりです!!天王寺さん!!」
「亜里沙ちゃんか、久しぶりだね」
その少女はかつて天王寺が西木野病院で遭遇した、野球少女だった。
「すごい!!こんなところでまた会えるなんて!!」
大興奮の少女を見た穂乃果たちは、ここでやっと本当に天王寺がすごい人だったのだということを認識する。
「亜里沙ぁ!!勝手にグラウンドに入っていっちゃダメで・・・」
しばらく興奮している少女を落ち着かせようとしていると、そこに保護者と思われる金髪のポニーテールの少女と紫がかった髪を二つにまとめた少女が現れ、その場にいる全員が固まった。
「生徒会長」
「と、副会長」
亜里沙を注意しにその場にやって来たのは、音ノ木坂の生徒会長絢瀬絵里と副会長東條希だった。
「お姉ちゃん!!天王寺さんだよ!!やっぱり格好いいよね!!」
「え・・・えぇ」
気まずい雰囲気の一同とは対照的に一人大盛り上
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