暁 〜小説投稿サイト〜
北欧の鍛治術師 〜竜人の血〜
聖者の右腕W
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しよう、そう考えた時だった。
「浅葱ぃーーー??」
不意に、自分の下から響いた声。そこには中空で必死そうな顔をしてこちらに両腕を伸ばす先ほどまで考えていた少年の姿が。
「ばか・・・何やってんのよ・・・」
何メートルも上から降ってくる人間を受け止められるはずがない、と考え再度目を閉じる。落下の恐怖を少しでも和らげるために。




「届けぇ・・・っ!」
上から降ってくる人間をキャッチできるか、と言われたらいくら第四真祖の身体能力とバスケ時代の感覚があっても難しい。例えキャッチできたとしてもそのあと浅葱を落とさずかつ自分が下になるよう姿勢を制御するのは至難の技だ。しかも着地点は足場最悪の代名詞瓦礫の山。最悪、浅葱をキャッチできれば自分が下になればいいがそれすら叶わなかった場合は浅葱が死ぬのは明白。浅葱との距離が縮まる。5メートル。4メートル。3メートル。2メートル。1メートル。
「浅葱っ!」
「古城・・・っ!」
なんとかキャッチできた。浅葱の目尻には少しばかり涙が溜まっていて少し顔も赤かった。
「あんたこれどうすんのよぉぉぉ??」
「へ?うおおおおおおぉぉぉ??」
暁古城は現在、藍羽浅葱とともに九死に一生を得た直後に九割九分九厘死に傾いている状況に追い込まれていた。今現在彼は、降ってくるブッ壊れた非常階段と全長約10メートルの瓦礫の塊の下にいる。
「こんなんどうにもできるかぁぁぁ??」
絶望しかけたその時!ヒーローは現れた!





「暁古城ぉ!動くなよ??」
・・・的な展開があるはずもなく現れたのは見知った声と一度だけ見たことのある槍(こちらに飛来)だった。そう、アインが絃神島に降ってきたときに使ったあの赤い鎖付きの槍である。しかも今回は鎖の末端に返しのある釣り針(大)がついている。見るからに危険極まりないブツである槍はこちらに小さな放物線を描いて飛んでくると古城のパーカーのフードを正確に貫いた。釣り針がフードにしっかり刺さると槍は失速せずに古城の首を容赦無く引っ張った。古城が叫び声をあげることも叶わぬまま槍はビルの近くにあった街路樹に小さな穴をを開けて貫通して地面に深々と突き刺さった。もちろん古城は背中から木に激突する形となり最終的には藁人形のように宙ぶらりんな状態になった。ちなみに浅葱は三半規管がやられて気絶していた。
「先輩!大丈夫ですか??」
「なんとかな・・・それよりも浅葱を頼む」
「分かりました。じゃあ藍羽先輩の腕を掴んで降ろしてください。私は下で受け止めますので」
「よし、降ろすぞ」
なんとか無事浅葱を下ろせた。それはいい。しかし古城自身が降りられない、と思ったところで。
「おー。助かったみたいだな」
向こう側から瓦礫を超えてスタスタと歩いてきたのは槍の持ち主、アイン。
「みたい
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