第五章 Over World
私の、最高の友達
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りもつらいことだよ?」
「いまさらあなたがそれを言う?」
まどかは笑う。
そして、その矢を放し、全ての宇宙に放っていく。
無数に分かれたそれは、全ての時間軸の魔法少女の元へと飛来した。
ソウルジェムが限界を迎え、絶望を抱き、周囲に呪いを振りまき始めてしまう少女たち。
願ったものとは違う、まったく違う終末。
だけど
「大丈夫――――あなたたちのその願いを、絶望でなんか終わらせないから!!!」
矢は少女たちの元へと到達し、そのソウルジェムをそっと包み込む。
魂の宝石はゆっくりと溶け、彼女たちは安堵に包まれて眠りについていく――――
「宇宙が作り変えられていく・・・・・凄い光景だね」
「あなたの思い通りには、ならないよ」
「こうなってしまうと、ボクの目的も変わるからね。もう別にかまわないさ」
キュゥべえの言葉と共に、物凄い勢いでいくつもの地球が流れて行った。
それを感慨深そうに眺めているまどか。
ふと、何かを感じて振り返ると、そこにはほむらが彼女を見ていた。
だが何か透明な壁があるようで、声はこっちに届かない。
彼女はそれを両手でたたき、まどかの元へと行こうとするが、それは微動だにもしないのだ。
「ほむらちゃん」
壁に近づくまどか。
するとくぐもってはいるが、声が聞こえてきた。
『まどか・・・なんで!!なんで自分を犠牲に・・・』
「ほむらちゃん・・・私、自分を犠牲にしたつもりないよ」
『え・・・』
涙ながらに叫ぶほむらに、まどかはにっこりと笑って答えるまどか。
背後では地球が流れて行き、その中にはほむらの繰り返した時空もある。
「私、今はっきり解ったんだ。ほむらちゃんがどれだけ頑張ったのか」
『まどか・・・・だめ・・・いかないで!!』
ほむらは手を伸ばす。
だが、どうしても壁は破れなくて。
『まどか!!こっちに来て!!今なら間に合うから!!』
「ダメだよ。こっちには誰かがいないといけないんだ。そしてそれは、この願いを叶えた私なんだ」
『そんな・・・せっかくみんな助かったのに!!!』
「うん・・・みんなには謝っといて・・・・ほむらちゃん!!」
『自分で言って!!まどか・・・まどか!!』
「じゃあね・・・・私の、最高の友達―――――」
世界の改変。
時間操作魔法を使うほむらは、その空間に干渉して「眺めることだけ」は出来ていた。
だが、それだけだ。
彼女はそのすべてを見届けて、親友と別れなければならない。
まどかは空を見る。
そこには、最後に残った魔女がいた。
まどかは願いをかなえ
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