暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第五章 Over World
私の、最高の友達
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る。


その一撃は、確実にワルプルギスの夜を一度は終わらせた。
だがその一撃は、一度静めた程度で終わってしまうのだ。

今、ワルプルギスの夜は歯車を射出して広域にわたって攻撃している。
その歯車の嵐の中に、蒔風の身体がいとも簡単に散って行く。



「なんで・・・・倒れないの・・・・・!!」

「ワルプルギスの夜の身体をあそこまで、しかも二度も破壊しつくすなんて本当に驚きだ。でも、その体に秘められたエネルギーはまだまだあるのさ」


ワルプルギスの夜は終わらない。
あれだけの一撃でも、ワルプルギスの夜は再生する。


「本当だったら、あの時点でワルプルギスの夜も退くはずなんだけどね。それを歴代の魔法少女たちは「倒した」って言ってたみたいだけど」

「何故居なくならないのか・・・お前は知ってるみたいな口ぶりだな」

「知っているわけではないけど、推測は立てられるよ。きっとあれは、歪みの結果さ」

「・・・・・なるほどな」

「え・・・どういうこと!?」



キュゥべえの一言に、ショウが容易く納得する。
だがほむらもまどかも、なんのことを言っているのか見当もつかない。


「暁美ほむら。君のやったカケラ紡ぎは、今この現実に過去の結果を張り付けることだ。それは善いことにしろ悪いことにしろ、因果という物を歪めてしまった」

「あれはそれの結果さ。何かを救うなら、その分の埋め合わせがあるモノさ」


その器が、ワルプルギスの夜だった。
いま、蒔風舜は救われた命の代償を支払わされている。


「そんな・・・・なんであの人が・・・!!」

「あいつだから・・・だろうよ。不条理なんてもんを知ってる、あいつだから」


「勝つことは出来ても、倒せない。そしてあれは倒されるまで消えないよ。でもね、君ならあれを倒せるのさ、まどか」



キュゥべえはそれを踏まえ、今一度せまる。

契約をしよう。
そうすれば君の力は完璧なものとなる。

その一撃で、ワルプルギスの夜を倒すと良い。


「どうするんだい?まどか。もしかしたら彼なら、エネルギーを得たボクを倒せるかもしれないしね!!」

今のままじゃ0の可能性も、君の決定で1%でも上がるかもしれない。


そう囁くキュゥべえに、いよいよほむらが銃口を向けて銃身をスライドさせる。
だが


「待ってほむらちゃん!!」

「まどか・・・?」


まどかが叫び、それを止める。
ショウとほむらの間を抜け、キュゥべえの前に、まどかが進んでいく。



「決心してくれたんだね・・・・!!」

「・・・・いいよ、インキュベーダー。私の願いを、叶えてよ」

「ふふふふふふフフフフ!
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