第五章 Over World
私の、最高の友達
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込まれ、吹き飛んでいく三体の使役獣。
その体は大地に伏せ、ぐったりと意識を失った。
「舜君!!」
「ダメですなのはさん!!今行っても何もできません!!」
離れたビルの上では、今にも飛び出そうとするなのはを、翼刀が押さえつけていた。
城戸やセイバーたちは、横になった唯子と一緒にヴァルクヴェインの治癒結界の中にいる。
「今じゃ近づくのだって無理ですって!!」
「でも舜君はインキュベーダーとの戦いで疲れてたのに――――!!」
だから蒔風は、なのはをワルプルギスの夜の攻撃に加えなかった。
唯子と翼刀をすぐに守れるようにさせていたのだ。
「身体が疲れてるのは舜君もだったのに・・・・・!!」
「今は・・・信じるしかないっす・・・・」
目の前の光景は、圧倒的なものだった。
今までの浮遊する地面や、襲いくるビルなどと言った空間的な崩壊ではなく、圧倒的で、直接的な暴力が蹂躙する。
それは崩壊と言うよりも「破滅」と言った方が、しっくりくる光景だった。
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ガラッ・・・・・
「が・・・っつぅ・・・・」
身体に乗る瓦礫を除けながら、蒔風が剣を杖代わりにして立ちあがる。
どうやら左脚は折れているようだ。
右腕も外れているのか、ぶらりと方からぶら下がっている。
「まだ・・・まだっ!!」
だが蒔風の身体は今、魔法少女の物と同じだ。
いくら損傷しようとも、ソウルジェムに魔力を回せば回復できる。
彼の翼力は、魔力に変換すればかなりの量になる。
まだそこは尽きないし、ソウルジェムをもとに魔力を作っているわけではないので、濁ることもない。
しかし、そうはいっても相手が圧倒的すぎる。
青龍たちは剣に戻ってしまっているし、この状況ではほかの使役獣たちも――――
「これないか・・・・」
先ほど玄武のために開けた穴は、すでにワルプルギスの攻撃で倒壊してきたビルが落ちて崩落している。
もう一度開けるには、時間がなさすぎる。
彼等では、来れないだろう。
だが、それでも蒔風は笑う。
身体に着いた血を拭い、ワルプルギスの夜を見据えて叫ぶ。
「これから先の人生の、全ての幸運や幸せをつぎ込むほどの奇蹟。それを願った彼女たちには、確かに絶望や不幸しか待っていないのかもしれない」
遠くから何かが飛来する。
それは、剣の状態となった天馬だ。
セイバーのストライクエアで射出されたそれは、まるで狙撃のように、精密に、蒔風の一点目指して、
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