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世界をめぐる、銀白の翼
第五章 Over World
遠ざかる真実
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なる絶望の底へと突き落とすであろう。


「わたしは・・・みんなを・・・守りたいのに・・・・!!!」


(今回の美樹さやかの絶望は・・・・・・)



今回のさやかは、徐々に溜まったソウルジェムの濁りを浄化しきれなかったことだ。

彼女はもともと感受性豊か。
それはソウルジェムの濁りやすさに直結する。

最初こそはグリーフシードで浄化していたが、気づけばその使用はさやかがほとんどを占めていた。

それに気づき、彼女が遠慮しないわけがない。
そして、今回の魔女戦で魔力を使い、限界を迎えた。


そのソウルジェムの変貌。
さやかは見た。徐々にその形が、グリーフシードの物に近づきつつあると。


即ち、それは・・・・


「どうして・・・魔女になんか・・・・私たちは・・・みんな・・・・ぁあ・・・・」

魔法少女の行く末が、魔女になる事に相違ない。


それは、変わりゆく彼女をさらに貶め、もはやとどまることを知らない。
もう数十秒もない。



(このカケラの最後に彼女が魔女になって終わってしまったら、それが結果となってしまう!!)

それは防がなければならない。
絶対に止めたい。



掛けるべき言葉は、前のカケラで見つけている。

きっとこれならほんの少しでも遅らせることができる。
彼女の絶望を留められる。


しかし



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「え、なんで・・・!?」

「あら」



そこで、ほむらはカケラから出てしまった。

さっきまでと同じだ。
だが、納得できない。


「私は・・・かけるべき言葉があったのに・・・」


何をすればいいのか、解らないわけではなかった。
掛けるべき言葉も、解っていた。

だが、一体何がいけなくてカケラから出されてしまったのか・・・・


「どういうことなの!?」


振り返り、カケラを除けておく梨花に向かって叫ぶ。
それに梨花は「うん?」とでも言いたそうに、眉を上げる。


「あら、解らないの?」

「なにが・・・・」

「例えば・・・・あなた、誰かに失礼なことをしたことはあるかしら?」


梨花の質問。

腑に落ちないながら、一応首肯して答える。
そう言うことは人生で必ず一度はある物だ。


「そう。じゃあそういう時なんて言ったか、わかるかしら?」

「普通は謝るわ」

「そ」


そう言って、ワイングラスに目をやってその中身に口を付ける梨花。
一息ついてまた話すのかと思えば、そのまま除けたカケラをク
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