第五章 Over World
カケラ紡ぎ Tips2
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こでは自暴自棄になってしまうのだろう。
そして、魔女へと身を堕とす。
そうなればもう救うすべはない。
今の内、まどかの願いで救うしかないのだ。
だが
「じゃあ、あなたが守りたい人は美樹さんなの?」
「私はさやかちゃんを助けたい」
「だったら美樹さやかはそれで喜ぶ人間なの?」
「え・・・・」
「身代わりのように救われて「私の代わりに人間やめてくれてありがとう」なんていう人かしら?」
「ち、違うよ!!それに、お礼がしてほしくてやるんじゃないよ!!」
「そうね。でもあなたがそこまでして守りたい人がいるように、あなたをそこまでして助けたい人間がいるとは思わないの?」
静かに
だが、それでも胸の奥の鼓動は鳴りやまない。
「あなたがそうまでして誰かを救いたいなら、あなた自身も誰かの「救いたい誰か」であると思ったことはないのかしら?」
「それは・・・・」
「あなたのそれは、そうしようとしている人間の頑張りを無駄にすることよ」
「じゃあ・・・どうすればいいの・・・・」
どうすればいいのか
美樹さやかを助ける?
魔女化を防ぐ?
彼女は感受性が豊かだ。
人としては良しとみられるそれも、魔法少女である以上はソウルジェムの濁りを推進させるものに過ぎない。
そんな彼女を止めることなど、この先そのカケラを選んだ時に、私にできることなのだろうか―――――
そこで、このカケラは終わることなく閉じてしまう。
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「今のあなたは、家族や、友人や、街を・・・・失いたいとは思ってないわよね?」
「う・・・ん。私、この街もみんなも大好きだもん」
このカケラに戻ってきた。
ここで掛ける言葉は、すでに答えを得ている。
「あなたが家族や友達を大切に思うように、家族や友達も、あなたを大切に思っているわ」
「うん・・・・」
「だから、もしも何かを決断する時は・・・・・・その人たちが悲しむかどうかと、良く考えなさい」
「・・・・・」
「たとえあなたがその命と引き換えに家族や友達を助けたとして、みんなが本当に「笑顔だけ」で結末を迎えられるかどうかを・・・・よく考えてちょうだい」
ほむらはその場から去ってしまう。
その背中に、まどかが叫ぶ。
「ねえ!!」
足が止まる。
振り返り、まどかを再び見る。
「ほむらちゃんも・・・・私の友達だよね?」
「・・・・そうよ。だから、良く考えて」
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