第五章 Over World
カケラ紡ぎ Tips1
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に憧れてしまう存在なのだ。
だから、特につかず離れずが――――
「だからつまらないわよって、それ」
「・・・・・・」
言葉が詰まる。
さっきからこの少女は何を言っているのだ。
「失敗は出来ないのよね?」
「そうよ」
「だったら、無難に行くのが当然だと思わないの?」
「あなたは無難な人生を送って満足なの?」
意見の相違。
無難で何が悪い。確実で何が間違いだというのか。
後戻りできないのなら、慎重になるのは当然だろう。
だが、それをこの少女は一蹴する。
「そんな消極的な考えで運命を打ち破れると思っているのなら――――彼の見込み違いね。あなたにこれ以上カケラ紡ぎは無理よ」
「なっ・・・・」
少女がもういらないと言わんばかりにワイングラスを傾ける。
中身がこぼれ、その液体が・・・・あるかもわからない、この空間の底に向かって落ちていく。
「ま、まって!!」
「何よ」
その少女に、ほむらは縋るように叫ぶ。
これが最後のチャンスなのだ。
これ以上繰り返せば、またまどかを魔法少女として強力なものにしてしまう。
それ以外の方法で彼女を救えるのは、もう自分にはこれしかないのだから。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
そのほむらを、梨花がつまらないものを見る目で見つめる。
が、数秒してから軽いため息をついた。
「しょうがないわね。もう一度だけチャンスを上げましょう」
「!!」
「だたし、これが最後よ」
梨花のワイングラスに、再び液体が注がれる。
それをクルクルと回し、中をしっかりを混ぜながら、梨花がどこともなく腰掛けるように浮く。
「でも、もし次にあんなことがあれば私はこれを叩き割るわ」
ワイングラスを眺める梨花。
そうなれば、二度とこのグラスに注がれることはない。
「私を退屈させないでね?」
そうしてほむらが振り返り、全体を見渡す。
正面に顔を向け直すと、そこには新たにカケラが浮かび上がっていた。
ほむらを囲むようなカケラの群れ。
目を閉じ、幾つかをかき分けて進み。
そして、次のカケラに手を伸ばす。
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「話というのはそれだけかしら?」
「・・・・・え?」
目の前には巴マミ。
場所は屋上。
自分の手にはソウルジェムが握られている。
「えっと・・・・」
「あら?どうしたのかしら。まさかここで
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