第五章 Over World
似て非なる物だと知るがいい
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クーリングオフはないのか?」
「残念ながらね。それに君の魂は取り損なってしまったし」
そう言って、なのはのソウルジェムを見せつけるようにして指で上下を挟み持つキュゥべえ。
それに対し、蒔風となのはが取り返そうと動くが
「動かない方がいいよ!!今の僕は、彼女にどんなことだってできるんだ――――!!」
ソウルジェムは、その者の魂全てだ。
使いようによっては、どのような激痛をも与えることができるし、砕けばその人間は死ぬ。
「てめぇ・・・・・」
「ふふふふふふ・・・・君がその女性を見捨てられないのは知っているよ。これで君は動けないだろう?」
自らの優位性を語るキュゥべえ。
確かに、こうなっては完全に手が出せない。
「だからと言って、今これで戦っても僕は勝てないからね。これは預かっておいて、次の戦いのときに優位に使わせてもらうとするさ」
「待てよ」
「待たないさ。ああ、その間その彼女の身体は活動を止めてしまうから、それが嫌なら防腐処理でもしておくんだね」
「だから待てって」
優位であることを、大いに語り聞かせるキュゥべえを、蒔風が短く断つ。
そして、頷きながら静かに語った。
「確かに、今のお前は優位だろう。その意思一つでなのはをどうすることもできるんだからな」
「ああ、わかってるじゃないか」
「そうだな。だが、お前はそのせいで決定的な敗因を作った」
「なに?」
蒔風の言葉に、キュゥべえの声が少し上がる。
この男は、何をし出すのか全く分からない。
「翼人・・・って知ってるか?その翼には人の感情を司り、それを受けて力として戦う者だ」
「?」
「そしてさまざまな世界を越えるとされる翼人は、どの世界でも困らないように強いモノが二つある。一つは言葉だ。これでどんな席あの人ともコミュニケーションをとることができる」
「だからなんだい?」
「二つ目は、その凡庸性の高い「翼力」だ。世界には魔力だとか気力だとかのさまざまな力があるからな。それにその力を変換できるんだ」
そう言って、蒔風が開翼する。
翼の色は銀白。
それが今、輝き、煌めき、新たな力を生み出していた。
「お前はいったな?「ソウルジェムを生成する際のきっかけは因果」だと」
「・・・まさか舜君!?」
「言っただろう。お前だけ蚊帳の外は、理に合わないと」
ゴゥッ!!!
「な・・・ぐっ!?」
「見せてみろよ。お前の魂とやら!!!」
蒔風の翼が輝き、キュゥべえの身体に変化が起こる。
それを察知し、キュゥべえがなのはのソウルジェムを思い切り突き出してき
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