第五章 Over World
似て非なる物だと知るがいい
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っ!?」
大振りに攻撃してくるキュゥべえの、拳を振り切った体勢になりむき出しの顔面を、思い切り殴りつけた。
ガクリとキュゥべえの身体が揺れ、それでも蹴りと拳を放ってくる。
それを掌で流し、拳に合わせて一歩踏み込んで、再び顔面にカウンターでパンチをぶち込んだ。
「が・・・・!?」
「なのは、交代!!」
「うん!!」
と、そこでよろけるキュゥべえに背を向け、なのはとタッチして選手を交代する。
相手が変わったことでキュゥべえは勝てると踏んだのか、重い吉振りかぶった拳を一気に突きだし、なのはに向かって飛び掛かって行った。
が
《Reflection》
レイジングハートの張ったバリアで、その表面を滑るように逸らされていってしまう。
そしてその横っ腹にくるりと回して、レイジングハートの先端が突きつけられ――――
《ディバイン》
「バスター!!」
ドンッッ!!!
超至近距離からのディバインバスターがぶち込まれた。
その砲撃は胴体ごとキュゥべえを吹き飛ばし、無様に地面を転がせる。
「な・・・んで・・・・」
「慄くことを知ったか?」
拳を握り、立ち上がろうとするキュゥべえの目の前に、蒔風が仁王立ちする。
後頭部には、レイジングハートが突きつけられている。
先ほどとは全く逆の立ち位置。
キュゥべえを見下ろし、蒔風の口が動く。
「そのエネルギーを一気に使えば、その濃くなった分の呪いがお前の体を蝕む。怖くなったのか?いまさらになって?あれだけ少女たちのすべてを利用して来たくせに、いざそれがこうして自分を脅かすと何もできないのか?身体の強化も、弱まっているぞ」
「ッ・・・・!!」
「怒り、恐怖。お前が最初に知るには、もっともふさわしい感情だな・・・・今は屈辱でも感じているのか?」
エネルギーを使う分には構わない。
だが、それを一定以上チャージすると、そのエネルギーは呪いとなってキュゥべえを蝕む。
それを知ってしまったキュゥべえは、エネルギーをフルに使いこなせなくなってきていた。
身体強化をしすぎれば全身が食われる。
腕にチャージしすぎれば、さっきのように腕を取られる。
無論、実際にはそう簡単にはならない。
さっきまではならなかったのだから、異常に溜め過ぎなければいいだけのこと。
しかし
この胸に湧き起こるモノが、そのセーブを振り切ってしまうかもしれない。
そう想定するだけで、強化も攻撃も、そのエネルギーは一歩引いてしまっているのだ。
「終わりだよ、インキュベーダー」
「ま、まだだよ・・・・キチンと扱えば、
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