第五章 Over World
あなたはうまくいくかしら?
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き、結局は「遅らせてはいるが、進んでいる」のが現状だ。
と、そこに
「おォォォオオオオオオ!!!」
ドッ、バガぁぁァッッッッ!!!
刃を背に、翼のように展開して飛び出してきた翼刀がやってきた。
ワルプルギスの百数メートル手前で縦一回転してその刃をすべてぶっ放し、回転の勢いで拳をブチかます。
その勢いたるや、一回転の間にその百数メートルを進むのだから半端ではない。
拳の一撃、さらにその後に不動拳を放ち、ワルプルギスの広範囲に突き刺さった刃も同時にそれと同じ衝撃を放った。
バゴォウウッッッ!!!と、ワルプルギスの正面全域から円形の衝撃が弾け、その体が後ろに下がった。
肩あたりまでがビルに衝突し、ガラガラと崩していく。
「おぉぅ・・・・」
「ショウさん!!来ました!!」
「蒔風は!!」
「あの白い外道野郎を相手にしてます!!」
「なるほど・・・・じゃあもうちょい頑張るか!!」
「はい!!」
ビルの上に立ち、ショウが魔導八天を取りだし肩に担ぎ、翼刀が拳を構える。
その下では、それぞれ剣を構えたセイバーと龍騎が背中合わせになっていた。
こちらはまだまだ激戦だ。
だがショウは知っている。
この激戦も、時間稼ぎだ。
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暁美ほむらは、瓦礫の上を注意して進んでいた。
今いるのは、見滝原市の内部だ。
崩壊現象はここまで進んでいるが、ワルプルギスの夜そのものはまだ遠くにいる。
なので、まだ街は原型を残していた。
とはいえ、ここはワルプルギスの夜の延長線上だ。
いずれここにもあれは到達し、ここを別の空間に変えるのだろう。
瓦礫の上に立ち、きょろきょろと見回すほむら。
蒔風が指差した方向にまっすぐ進んできたが、まだ目的の場所ではないのか。
『こっちなのですよ』
「!?」
と、そこで声がした。
頭の中にしたわけでもないので、テレパシーではない。
まるですぐそばから話しかけられたかのようだ。
『あのビルの中にいますです』
その声の主は見えない。
だが、指しているビルはなんとなくわかった。
そうしてそのビルに入り、階段を上がり、あるワンフロアに辿りつく。
壁はガラス張りだったのだろうか、すでにすべて砕けて地上に落ちている。
ゆえに、この場所はフレームだけが残ったビルのように見える。
左右と後ろを見渡すと完全に壁がなくなっており、吹き抜け状態だ。
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