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とある3年4組の卑怯者
9 空気杖球(エアホッケー)
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り、10点目が入った。
 次は藤木のスマッシュを弾いたところでみどりの追撃で11点目を入れる。そして次は相手のゴールを献上するも、そのまた次は藤木の攻撃で12点目を陥れることに成功した。
(・・・あと3点取れば勝てる!)
 藤木はかなり熱くなっていた。
(藤木、今のアンタは全然卑怯じゃないよ)
 まる子はそう思いながら観戦していた。
 次は敵に7点目を献上してしまった。だが、藤木もみどりも取られたゴールを気にすることはなく、寧ろ先を見ていた。
 藤木がパックを奪い取る。が、辛うじて奪ったためにスマッシュに勢いがなく、簡単に弾き返された。藤木がそれを素早く受け止める。そしてゴールへと突っ込んだ。またブロックされる。が、みどりもまたゴールを阻止して迎撃に成功、13点目を挙げた。
「あと2分じゃ!」
 審判役のまる子の祖父が告げた。
 残り時間が2分を切る。13対7とリードを広げる結果にはなっているが、藤木は何とか逃げ切らなければと考えていた。
 藤木が先制に成功。端にぶつけて相手のゴールを狙う方法で14点目。あと1点となった。
「くっそ、おい、やべえぞ」
「一気に8点取るしかねえな」
「やれるもんならやってみろ」
 相手も巻き返そうとする。その勢いに押されたのか、8点目、9点目と許し、点差を5点に縮められた。
「藤木さん・・・」
「あと1点取って、このままゴールを守り抜けばいいんだ。その気持ちがあればきっとできる!」
「はい!」
 みどりは藤木が言った勝つ方法2つのことのみを考えるようにした。次のパック、相手に先制を取られたがみどりが必死に守った。パックが相手の陣地に渡り、そのスマッシュで藤木たちのゴールが襲われる・・・。が、それを藤木が見事にブロック。それを相手の方に打ち返す。このままでは不利だ、と藤木は感じた。その時、さらに打ち返されたパックをみどりがまた打ち返す。さらに打ち返したパックがさらなる勢いで端に当たり、相手のゴールにめがける。

 相手は弾き返しに失敗した。みどりのカウンター・スマッシュが決着を着けるゴールを決めた。
「うむ、この試合、藤木君・みどりちゃんペアの勝ちじゃ!」
「やったね、みどりちゃん!」
「はい、藤木さんのおかげです!」
「いや、みどりちゃんが最後を決めてくれたんだよ」
「くそ!俺たちが負けるなんて」
「絶対マグレだ!」
「マグレでも結果は結果だよ」
 藤木が勝ち誇った笑顔で言う。そして威勢よくこう言った。
「約束だ。もう二度とみどりちゃんをからかわないと誓うか!?」
「分かったよ。誓うよ。覚えてろっ!」
 気に食わぬ顔してみどりのクラスメイトたちはその場を去った。
「やったね、みどりちゃん、藤木!」
 まる子が賞賛した。同じく見ていたみどりの祖父も二人の活躍を喜
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