スラッガーと守備職人
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「海未ちゃん!!ことりちゃん!!早く早く!!」
「かよちんも急ぐニャ!!」
「わっ!!凛ちゃん!!」
「待ってよ穂乃果ちゃん!!」
「穂乃果、走ったら危ないですよ」
それから少ししてにこも帰ろうかとしたその時、またしても音ノ木坂の制服を着た、赤いリボンと水色のリボンを揺らしている五人組が入ってくる。その人物たちに見覚えのある少女は、先程同様に身を隠した。
(って!!なんでにこはまた隠れてるの!?)
自分でなぜその行動をしたのかわからず思わず心の中で突っ込みを入れる。隠れた彼女はそっと顔を覗かせると、カードを購入し打席に入った彼女たちを観察していた。
「よーし!!ホームランかっ飛ばしちゃうニャ!!」
「頑張ってね!!凛ちゃん!!」
気合い十分なオレンジ髪の少女と、彼女を優しげな眼差しで見つめている茶髪の少女。その隣でも、サイドテールの少女が打席に入り、それを幼馴染みの少女たちが見守っている。にこは彼女たちが一体どんなバッティングをするのか見ていると、その実力にタメ息をついた。
スカッ
「ニャニャ!?全然当たらないニャ!?」
「なんで!?」
全くバットに当たる様子のない少女たちと、後ろで同じように首をかしげている三人。そこに、天の声が舞い降りる。
「何よそのヘッペコスイング!!基礎が全然なってないじゃない!!」
「「「「「え?」」」」」
不意に・・・見知らぬ少女から注意を受けて困惑する穂乃果たち。注意した少女も、自分がでしゃばってしまったことに気まずさを感じ、硬直する。
「に・・・にっこにっこにー・・・」
「え?」
「あの・・・え?」
気まずさをごまかそうと先程真姫にも見せたポーズを繰り出すが、それによりますます少女たちは困惑する。そのまま後ずさるようにその場から去ろうとしたところ、打席から出てきた少女に手を捕まれるり
「君!!野球知ってるの!?」
「え?そりゃあ・・・まぁ・・・」
その返事を聞いた穂乃果の目がさらに輝きを増す。
「名前は!?」
「にこよ」
「にこちゃん!!私たちに野球を教えて!!」
「はい!?」
穂乃果の頼んでいることの意味がわからずにいると、後ろの少女たちも自分に期待の眼差しを向けていることに気が付く。そして、にこはある結論にたどり着いた。
「もしかして・・・あんたたち野球知らないの!?」
「あはは・・・うん」
恥ずかしそうに頭を掻きながらうなずく穂乃果と、それに続くように申し訳なさそうにしている四人。それを見たにこは呆れたと同時に、彼女たちにとある質問をぶつける。
「天王寺先生に教えてもらってないの?」
「ちょっとずつしか教えてもらえなくて・・・」
それを聞いたにこは眉間にシワを寄せる。その
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