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とある3年4組の卑怯者
8 百貨店(デパート)
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なのね・・・)
 
 1階の雑貨では化粧品コーナーでまる子とみどりは自分もこんな道具を持って化粧がしたいと話していたり、2階の婦人服のフロアでは二人はマネキンに着せられている服一式を見てあんなの来てみたいと話していたり(なおみどりはここで祖父からきれいなブラウスとワンピースを買ってもらっていた)、3階の紳士服のフロアではみどりがスーツを見てもし藤木がこれを着ればと妄想していたりとしていた。4階の書籍のコーナーにおいては、まる子が新発売の雑誌を祖父から買ってもらっていた。その時、藤木は好きな女子2人へのお土産をどうしようか考えていた。
(さて、どうしようか、二人とも普段から高級なお菓子を食べていそうなイメージだからデパートの贈り物用のお菓子なんてきっと珍しくはないだろうな・・・。別のにしよう)
 かといって自分の持ち金ではアクセサリーや服など買えるわけがなかった。
 と、その時藤木は本屋のフロアには文房具の販売のコーナーも併設していることに気付いた。
(文房具なら何とかなる・・・)
 藤木は文具の方へ向かった。
 いろいろな文具があって何を買うかでまた迷ってしまった。でも藤木はそれぞれの文具の多様性(バリエーション)の豊富さに驚き、探し買いがあるとも感じた。
 その時藤木が見たものは、ケーキの形をした消しゴムのセットだった。ショートケーキ、チーズケーキ、チョコレートケーキ、シュークリーム、モンブラン、ロールケーキの形がそれぞれ箱に入っていた。
(そいえば笹山さん、お菓子作りが好きとか言ってたな、興味持ってくれるかもしれない)
 藤木は笹山へのお土産を決めた。次はリリィへのお土産をどうするか迷った。と、その時・・・。
 赤、青、黄、緑、橙、紫の6色の蛍光ペンを発見した。
(よし、これを買ってみよう!)
 藤木はレジに向かった。そして、文具を買った特典として、図書券500円分が貰えたのだ。
(図書券だって!?こんなラッキーなことがあるなんて!これで漫画を買おうかな?いや、待て、これもリリィにあげよう!)
 藤木は気分が高揚した。デパートに行ってよかったと改めて感じた瞬間だった。藤木はまる子たちと再合流した。
「藤木、文房具って何買ったの?」
 藤木は一瞬頭の中で何かとんでもないことが起きそうな気がしていた。
(これで本当のことがバレたらみどりちゃんをまた泣かすことになるぞ!)
「あ、ちょっと自分のエンピツや消しゴムとかが足りなくなっていたから買ってきたのさ。ただそれだけだよ。ははは・・・」
「そういえば藤木君、今日の文房具屋は買った人には図書券が貰える特別サービスがあるんじゃが、貰えたかな?」
 まる子の祖父が聞いてきた。
「はい、貰えました!」
「図書券ですか?私も何か買っていかないと、まる子さん、こんなチャンス逃
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