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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第99話:希望を言えばキリが無い
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の表情を向けるのか……
リュリュさんの様に、徹底的に嫌うだけだったら面白みに欠けるなぁ……
あぁそうだ。
後でティミーさんとこへ謝りにいかないとなぁ……
今はまだ仕事中で、執務室にはリュリュさんも居るから行きたくないけど、仕事上がりなら脇目も触れずに愛娘の下へ帰るだろうから、自宅へお邪魔させてもらおう。
アルルは嫌な顔するだろうけど……
そんな事は知らん!
ウルフSIDEEND
(グランバニア城・王太子夫婦宅)
アルルSIDE
昨日サボったツケが回り、今日は残業を余儀なくされたウルフ宰相が、夕食も終わり自宅で娘と戯れていたティミーに会いに来た。
どうやら昨晩の失態を謝りに来た様子だ。
「ホントすいません、ティミーさんにまで迷惑かけて」
まったく迷惑な事だわ。我が家の団欒を邪魔して……
「気にするなよウルフ君。君には何時も助けられてるんだから……」
確かにウルフの能力は凄いが、それとは別の問題だと思う。
「でも、仕事中に来てくれれば良かったのに」
彼が来て私に託したアミーをチラ見し、訪問者に少しばかりのクレームを付ける。
「リュリュさんが居ましたから……」
何だコイツ……リュリュが怖くて、彼女を避けるように変な時間に訪問したのか?
「リュリュが? 彼女の文句が怖くて時間を調整するなんて、随分と君らしくないなぁ」
「怖いというか……あの女、リュカさんを偶像化して見てたでしょ。だからそれが崩れて、
凄
(
すげ
)
ーショック受けて、俺に八つ当たりするんですよ」
「なるほど。まぁ僕等は父さんが、やるときは酷い事でもやるって知ってるからねぇ」
確かに知っている。リュカさんは怒りで、カンダタの部下達を惨殺した事がある。
一緒に冒険した事がある者達なら、あの人の無惨さを色んな形で見ているだろう。
「リュリュは一度も一緒に旅した事が無いから、父さんの残酷っぷりを見た事無いんだね」「そのくせ勝手に理想を作り上げ、それを当て嵌めてるから馬鹿な偶像に取り憑かれてる。これを機に変態的なファザコンも解消されると、少しはリュカさんに褒められるんですけどね、俺が」
結局お前かい!
「そうだね。最近はラングストンに手料理を振る舞われてるみたいだし、そろそろ彼とでも良いから男性と付き合えれば助かるよね」
「ティミーさんはラングストンが義理の弟になっても良いんですか?」
確かにあの男はリュカ家向きの性格だが、向いてるからこそ問題も多い。
「正直言うとイヤだねぇ。彼以外の男でも……でももう背に腹は代えられなくない?」
「そうですけど、あの男ほどリュカ家に適した人材も希ですよ」
そうだろうか? コイツは自分の事を過小評価しすぎだ。
「僕から見たら君も十分適してるよ」
「俺はそう
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