プロローグ
[2]次話
「動けよ、動くんだよ」
真っ暗のコックピット内でいくらレバーを動かしてもザクはピクリとも動く事はなかった、それどころか外からの衝撃が段々と強くなっている気がする。
弓や剣で戦う前時代的なラクロアに俺が負けるはずが無い、そうだ俺はシャア中尉がきっと助けてくれるはずだだから今しばらく待てばいいのだ。
シャアはこの時焦っていた。初陣で輝かしい勝利を収めた後に計画を進める筈が見方の一機の応答が無いこのままでは担いで持ち運ぶかラクロアを陥落させるしかないのだ、だが既にエネルギーも限界それに大砲部隊が出てきたとなると厄介な事になるすまないジオンの同志よこのまま安らかに眠ってくれ。
シャアのザクは味方の動かなくなったザクの頭にヒートホークでメインカメラを壊し味方に撤退の指示を出す。自身の抱いていた勝利とは程遠くむしろ大事なMS一機を敵に渡ったとなると自信の身の安全が保障できない。
このまま逃げるのを躊躇したが
「シャア中尉早くしてくださいこっちもあと三十分持ちません」
全力で走れば何とかラクロアの軍を撒けるはずだ、その後に救援を求めるしかないようだ仕方のないことではある、過ちを正さなければ私の計画が狂うのだから。
「逃げたぞ」
うっすらとではあるが外の奴らの声が聞こえている。くそシャア中尉は俺を見捨てたのか? 新型MSを手放したとなるとどうなるか、だが一度大きな衝撃があった後に機体が傾きそのまま二度目の衝撃が起った、となるとだ今きっと地面に横になっているはず運が悪ければこのまま出られないままかもしれない神に見放されているのならスペリオル様の導きを――
手を合わせ祈りを捧げると神は見ていてくれたのかコックピット内に明かりがともるが目の前のモニターには一切何も映らなく白黒の靄だけがザーという音と共に流れている。
まずは腕を動かすそうすれば仰向けかうつ伏せか分かる。
腕を胸まで上げるが何一つ障害が無く動いている、これならば平気だ。
コックピットを開けると回りに槍を持つ兵士が周りを取り囲みその後ろに剣を構える兵士が並んでいる。どうやら完全に包囲されているようだ。
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