第三幕その五
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「かかしさん達もお手伝いしていたし」
「僕達もこうしたことは出来るんだ」
ジャックが五人に答えました。
「木樵さんのお手伝いでね」
「流石に僕一人では無理だよ」
木樵は斧を担いでお話しました。
「橋を一人で作ってかけることはね」
「皆で、ですね」
「皆がいるから出来るんですね」
「橋を作ってかけることも」
「そうなんですね」
「四人いてこそ」
「あくまで木樵さんがメインだけれど」
ジュリアもあらためて五人にお話しました。
「この四人がいたらね」
「こうしたこともですね」
「出来るんですね」
「実はかかしさん達も手先が器用で力も強いの」
それでというのです。
「こうしたことも出来るのよ」
「そうなんですね」
「橋を作れて持てる」
「そこまで出来るんですね」
「かかしさん達も」
「そうなんですね」
「流石にカリダ達には適わないけれどね」
モジャボロは笑ってオズの国でかなり有名な猛獣の名前を出しました。
「これ位は出来るよ」
「こうして時々皆で橋を作っているんだ」
ジャックもお話をしてくれました。
「今みたいにね」
「さて、これでいいね」
木樵は自分達がかけた橋を見てにこにことしています。
「じゃあ橋を渡って」
「ええ、谷を越えましょう」
「ただこの橋は仮だから」
「オズマ姫にお話して」
「後で石のもっと頑丈な橋をかけようね」
「そうしましょう」
こうしたこともお話してでした、そのうえで。
皆は橋を渡ってさらに先に行ってです、そうしてこの日は橋を渡って暫く進んで晩御飯を食べて近くの湖で身体を奇麗にしてからテントで休みました。
そしてです、朝起きるとすぐに御飯を食べて出発しますが。
朝日を見つつです、ジャックが言いました。
「今日もいい天気だね」
「うん、冒険日和だね」
モジャボロはジャックに笑顔で応えました。
「まさに」
「そうだよね」
「こうした朝に冒険をするとね」
「とても気分がいいよね」
「このまま人魚の国に行けたらいいね」
「途中蜂蜜も手に入れるんだよね」
「そうそう、それもあるからね」
モジャボロはジャックに応えました。
「そちらも楽しみだよ」
「そうだよね」
「うん、ただ君は」
「かかしさんも木樵さんもだよ」
「何も食べる必要がないから」
「蜂蜜もだよ」
「口にしないね」
「うん、皆が舐めて笑顔になるのを見てね」
そうしてというのです。
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