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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第97話:自分の想像力の無さに絶望する時がある。
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きる者も、過去に生きてた偉人も、未来の人々を信じて良い方向に世界を発展させようと努めた訳で、未来に巻き起こる凶事は全て未来の人々の責任ではないだろうか?
そう言って慰めたが、『リュカさんは、それらを予測しているから強力な兵器開発を拒絶してきたんだ。なのに俺は……そんなリュカさんの心遣いを無視して、とんでもない兵器開発をあの人にさせてしまった!』と大泣き。
普段、不遜で不敵で生意気な彼が、人目も憚らず泣き出したのだ。
もう誰も何も言えない。ここからは見えないが、この店に客が入ってきてる事が、人々の陽気な声で推測出来る。だけどこの一角だけ葬式のように静まり返ってる。
酒のボトルやグラスが置いてあるガラステーブルに、打っ伏したままウルフ君の嗚咽だけが聞こえてくる。
流石のナンバー1キャバ嬢ですら、こんな男を慰める事が出来ず、居心地悪そうにウルフ君と僕をチラチラ見ている。
兎も角何とかしなきゃならないと思い、テーブルに打っ伏したウルフ君を引き起こした。
すると彼は眠っちゃってた!
いい気なもんだと一瞬だけ苛ついたが、起きて泣き続けられるより遙かにマシなので、起こさないようにソファーへ横たわらせる。
面倒な男が寝た事で、更なる面倒な事態に陥った。
コイツを如何するか? 店の料金を支払って放置する訳にはいかない。
店側も困るだろうし、国家のナンバー2を飲み屋に置き去りにしら大問題になる。
だが僕が彼を担いで帰る訳にもいかない。
僕が非力だからじゃ無い。
酔い潰れたナンバー2の姿を、色々な人々が目にする……そんな事態も避けなければならない。
困り果てた僕は、ウルフ君の懐からマジックアイテムである
MH
(
マジックフォン
)
を取り出し、ティミー殿下へと連絡を入れる。
なお、使い方は彼が何時も使ってるのを見て憶えてた。
暫く
MH
(
マジックフォン
)
からコール音が聞こえ、ティミー殿下の姿が映し出された。
時間的に夕食を終わらせ、ご自宅で娘さんをあやしていたのだろう……
なんせ
MH
(
マジックフォン
)
にはアミー様も映っている。
「で、殿下……夜分に申し訳ございません」
『……それ、ウルフ君の
MH
(
マジックフォン
)
だよね? 如何して軍務大臣秘書官のレクルトが使用してるの?』
当然疑問に思うよね。
「は、はい……実は」
レクルトSIDEEND
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