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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第97話:自分の想像力の無さに絶望する時がある。
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た弾は天井に当たり陛下との差を縮める事が出来なかった。
勿論その間に陛下は6枚目も7枚目もアッサリ粉砕。
既に勝負はついたのだが陛下は弾薬容器を新しいのに替えて8枚目・9枚目・10枚目も粉砕。
ウィンチェストも諦めず次の弾を装填し、慌てて2枚目のステンドグラスに再度狙いを付けた。
それを見た陛下は『俺にとって11枚目……お前にとって2枚目は譲ってやる』と言って最後の1枚はウィンチェストに撃たせたそうだ。
絶望に打ち拉がれながらもウィンチェストは最後の1枚を撃ち、ガックリと肩を落として陛下に向き直ったそうだ。
そして陛下は、アサルトライフルをホザック王へと向けて『この男と、この男が提供した兵器の資料等全てを差し出せ……いや、返せ!』と脅した。
勿論、先方は拒否したそうな……
すると陛下は『ちょっと伏せろ』とホザック王を伏せさせ、がら空きになった玉座に向かってアサルトライフルを発砲した。
爆音と共にホザック王の上に玉座の残骸が降りかかり、悲鳴を上げながら陛下の要求を受諾。
部下にウィンチェストの提供した資料等を持ってこさせると、怯えながら当人を連れて早く帰って欲しいと懇願した。
だが陛下は資料等をウルフ君にその場で燃やさせ、燃えカスを確認すると直後にアサルトライフルでウィンチェストを殺したそうだ……
あの兵器の威力は絶大で、ウルフ君はヤツが粉々に飛び散る様子を目の当たりにした。
この事を聞いてウルフ君がリュリュさんに責められてた事に納得した。
彼女は大好きな父親の残忍な姿を見せられたワケなのだ。
だがウルフ君が落ち込んでる理由は、それだけでは無いらしい。
リュカ陛下が言っていたそうだ……
『俺の知ってる世界では、この兵器なんて可愛く見えるくらい残酷で破壊的な兵器が存在する。火縄銃やアサルトライフルが存在しなくても、何時の日かそんな兵器が誕生したかもしれない。だけどこれだけは言える……この兵器の存在で、その先の兵器の誕生が早まった事を』
ウルフ君の想像では、火縄銃より高威力な兵器等と言う物は“攻撃範囲が広がった”とか“軽量化に成功した”程度だと思ってたらしい。
だがしかし作り出された兵器は壮絶で、しかも更なる進化の可能性が含まれてるのだと言う。
この圧倒的な性能を見て、以前から陛下が言っていた『強力な兵器を手にした者の中には、それを持たぬ弱者を虐げて自らの利益を得ようと画策する奴が現れる』と言う事に、自分が大きく貢献してしまったと後悔している。
完全に泥酔してるウルフ君は、それらを僕等に話してる内に泣き出してしまった。
正直如何すれば良いのか困ってる。未来を読み切れる訳じゃ無いのだし、ウルフ君の責任じゃ無いと慰めた。
未来の事象に過去の人間の責任を問われても困る訳で……今を生
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