暁 〜小説投稿サイト〜
グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第97話:自分の想像力の無さに絶望する時がある。
[1/5]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
(グランバニア城下町・オモルフィ:バル)
レクルトSIDE
ウルフ君が不機嫌な理由が判ってきた。
如何やら我が国の武器開発部が、凄い新兵器を作り出したらしい。
それをお披露目したから、立役者のウルフ君が不機嫌になってるみたいだ。
如何いう事か一から説明しよう。
やさぐれ宰相に連れられ、サビーネちゃんと共に開店直前のキャバクラへ強引に入店した僕等は店長に案内され、店の一番奥に有る人目から逃れやすい席に座って水割りを飲み始めた。
僕は酒豪では無いけど、それなりに酒を嗜むので、美味しいお酒がどんな物なのかは知っている。普段はサビーネちゃんの強引な誘いで来店してるけど、
上客
(
カモ
)
としてそれなりに良い待遇で過ごさせて貰っている。勿論それなりに高い料金を支払わされてるけどね。
良い待遇で飲むお酒は、寂しく一人で飲むお酒より美味しく感じるし、女の子達が僕に対して『扱いやすいカモ』と考えてると解ってても、チヤホヤされるのは凄く嬉しいから、やっぱりお酒は美味しく感じている。
だけど今日の酒は不味い。
何時もと同じ物を飲んでるのに……何時もと同じ様な女の子達と飲んでいるのに……何時も以上に好待遇な環境で飲んでいるのにも拘わらず、今日のお酒は頗る不味い。
理由は判っている。今日の主役が不機嫌だからだ。
今日キャバに行くと決めたのも、支払いをするのも、この不機嫌な男だから酒が不味いんだ。
無料
(
ただ
)
酒ほど美味い物は無いと誰かが言ってたが、アレは嘘だね。だって
無料
(
ただ
)
酒飲んでるのに不味いもん。
国家のナンバー2が来店したことで店長が気を利かせて、この店のナンバー1をテーブルに付けてくれたけど、最初に挨拶を交わした以外、終始無言で酒を飲み続けてるウルフ君。
何かを話したくても、喋ることを拒絶するかのような雰囲気を出し続けてる。
本心を言えば逃げ出したいけど、彼((ウルフ君))には本当にお世話になっている。
少し前に利用されて軍部を混乱させられたけど、その後も友達として色々手を貸してくれた事もあった。(主にサビーネちゃん絡み)
だからせめて今日は憂さを晴らして貰おうと、サビーネちゃんにコッソリと『今日はウルフ君を立ててあげて』とお願いしておいた。その為、何時もなら軽口合戦をウルフ君と始めるサビーネちゃんも、彼を怒らせないように気を付けている。
だけど不機嫌な顔のまま水割りを飲み干し、空のグラスを無言で女の子に差し出し注がせ、また無言で飲み続ける彼に何も言えない状態が続いている。
折角ナンバー1の女の子も来てくれたのだし、僕が突破口を開かなきゃダメなんだよね。
そう思い不機嫌になった出来事を聞いてみる事にした。
より不機嫌になるかもしれないとは思ったが、現状を鑑みれば他の話題だと何も話してくれ
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ