Lv59 決戦の地へ
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【さて、それでは、これからの事を話そうかの……】
ヴァロムさんがそう告げたところで、また別の所から声が上がった。
「お待ちくださいッ、ヴァロム様! わ、私にも、お話をお聞かせください!」
俺達は声の主に目を向けた。
それは、ルッシラというフィオナ王女に仕える近衛騎士であった。
ルッシラはヴァロムさんの前に来ると、懺悔するかのように両膝を落とし、苦悶の表情で言葉を紡いだ。
「わ、私は……またもや、フィオナ様を御守りすることができなかった。1度ならず、2度までも危険な目に遭わせてしまったのです。この命に代えましても、フィオナ様をお救いしたいと考えておりますッ。ヴァロム様、どうか、何卒、私も話に加えて頂きたいのです。どうか、何卒!」
ヴァロムさんはゆっくりと首を縦に振った。
「……よかろう。今は非常事態。近衛騎士も魔導騎士も宮廷魔導師も、今は立場を超え、皆が力を合わせる時じゃ。ただし……ここからは、この国の運命を左右する戦いとなる故、儂の指示に従ってもらう事になる。よいな?」
「ありがとうございます、ヴァロム様」
「うむ。さて、それでは続けようかの」――
ヴァロムさんは皆に、これからの事を説明していった。
内容は主に3つで、魔の島へと向かう移動方法と、それに伴う危険への対処方法、そして、魔の島に上陸した後の事であった。
そして、この場で話を聞いた者達は、ヴァリアス将軍を除いた全員が、魔の島へと向かう事となったのである。
ヴァリアス将軍は騎士系統の最高指揮官でもある為、王都に残る事となったのだ。まぁ当たり前と言えば、当たり前である。
また、ディオンさんは主任宮廷魔導師ではあるが、魔導師の指揮権は前もって次席の宮廷魔導師に委任してある事もあり、そのまま俺達と行動を共にすることになった。この辺は怪我の功名と言えるところだろう。
ちなみにだが、俺達の他にも同行する者達がいる。それは50名程の魔導騎士や宮廷魔導師であった。これが道中の危険への対処法だ。これに、ヴァロムさんの話を聞いていた者達を足した人数が、決死隊の構成人員であった。
本当はもっと人的支援がほしいところだが、魔の島への移動手段を考えると、これだけしか連れていけない為、致し方ないところであった。
で、その移動手段だが、それは勿論、王家が所有する大型と中型の船である。
一応、船の定員を言うと、大型が30人で、中型が15人程度となっている。
よって、今回は定員オーバーでの船出となるわけだが、ヴァリアス将軍曰く、なんとか行けるそうである。
話は変わるが、俺は出発する前に人目を避け、フォカールで防具を取り出し、自分の装備を整えた。
装備内容はこんな感じだ。
武器 新・魔光の剣
盾 魔導の
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