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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv54 老賢者との再会
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「では行こうか、ラサム殿」
「ハッ、ヴォルケン様。……行くぞ、異端者よ」
 そして、俺は2人に連行されたのである。
 俺は移動しながら、薄明りの中のイシュマリア城を見上げた。夜とはいえ、それは迫力がある建造物であった。
 高さは60mくらいはあるだろうか。夜にもかかわらず、見渡す限りの白い壁が異様な存在感を放っていた。大きな白い石を幾重にも積み上げて城壁は作られており、外郭となる城塞の隅には監視用の塔が確認できる。
 また、中心部には、この城を彩る円錐型の屋根を持つ塔が幾つかあり、その内の1つは、天を指し示すかのような背の高い塔であった。
 まさに西洋のお城といった感じの建造物である。
 現実世界の城で例えるならば、ドイツのノイシュバンシュタイン城をもう少し大きくしたような感じだろうか。とにかく、そんな感じの城であった。
 だが、今の俺には、こんな物に見とれている余裕などはない。
(俺は……このまま、異端者として投獄されるのだろう……こんなところで、こんな目に遭うなんて……ツイてない)
 それから程なくして2人は、とある鉄の扉の前で立ち止まった。
 なんとなく、城の裏口みたいな所である。
 ヴォルケン法院長とラサムという騎士は、鍵を解錠し、扉を開いた。
「さ、行くぞ、異端者よ。ここから行けば、ヴァリアス将軍の職務室はすぐだからな」
 俺達は鉄の扉を潜り、中へと足を踏み入れた。
 すると、扉の先は階段となっていた。
 照明はないが、上の明かりが漏れてくる事もあってか、そこまで視界は悪くなかった。
 そんな薄暗い階段を上ると、赤いカーペットが敷かれた広い通路に俺達は出た。
 そこを更に真っすぐと進んでゆくと、魔導騎士が両脇に立つ、大きな両開きの扉が見えてきたのである。
 ヴォルケン法院長とラサムという魔導騎士は、そこで立ち止まった。
 扉の前にいる魔導騎士の1人が口を開く。
「これはこれはヴォルケン法院長、お勤めご苦労様でございます」
「うむ、ご苦労。ヴァリアス将軍はおられるかな?」
「はい、おられますが……どのようなご用件で?」
 そう言って、魔導騎士は俺をチラ見した。
「異端者の件で話がしたいのだ」
「少々お待ちください」
 そこで魔導騎士は扉をノックし、中にいるであろう人物に呼び掛けた。
「ヴァリアス将軍、ヴォルケン法院長がお見えになりました」
 中から声が聞こえてくる。
「……お通ししてくれ」
「ハッ」
 魔導騎士はキビキビとした動作で、静かに扉を開く。
「では、お入りください」
「うむ」
 そして、俺達は騎士に促され、中へと足を踏み入れたのである。

 俺達が室内に入ったところで扉が閉じられた。
 扉の向こうは20畳ほどの四角い部屋となっていた。
 壁際には甲冑や剣に本
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