Lv52 仲間との別れ
[4/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
はあるが、アヴェル王子はその光景を見るなり、苦笑いを浮かべていた。
ちなみにだが、アヴェル王子はこの時、残念そうにこんな事を言っていたのである。
「ふぅ……ハルミアとして活動する事はもうできないな。仕方ない……騎士ハルミアはもう終了だ。暫くは、王城で静かに公務をこなすか……」と。
今回はバレた数が凄いから、こうなるのも無理ないだろう。っていうか、それが本来の王族の姿じゃないの? と思ったのは言うまでもない。
まぁそれはさておき、その後、アヴェル王子とウォーレンさんの口から、ヴィゴールを倒したという報告が皆にされた。
その場にいた者達は皆、歓喜の声を上げた。あのとんでもない魔物が倒されたと聞いて、皆、心底ホッとしたのだろう。
そして、粗方の報告を終えたところで、俺達は王都へと移動を開始したのである。
[U]
山に日が落ち、辺りが薄暗くなり始めた頃、俺とラティは屋敷へと帰ってきた。
アヴェル王子とウォーレンさん、そしてミロン君はそのまま王城へと向かうようだ。ヴァリアス将軍という方に、今回の一件を報告するためだろう。
ちなみにだが、アヴェル王子はフードを深く被って顔を隠しながら、オヴェリウスに入った。
とはいうものの、アリシュナに入る時だけは言い訳が通じないので、アヴェル王子も素顔を晒していた。その後、どうなったのかは言うまでもない。
まぁそれはさておき、屋敷へと帰ってきた俺とラティは、そのまま寝室へと行き、とりあえず、休む事にした。
あんな化け物と戦った上に、洞窟に閉じ込められてしまったのだから、もう動きたくないのだ。
つーわけで、俺は寝室の扉を開け、中へと入った。
するとその直後、2人の女性が俺達を迎えてくれたのである。
「おかえりなさい、コータローさんにラティさん」
「お疲れ様でございました、コータローさん。それからラティさんも」
アーシャさんとサナちゃんだ。
俺も笑顔で答えた。
「只今、戻りました」
「ありがとう、アーシャねぇちゃんにサナねぇちゃん」
「朝早く出ていかれましたが、今日はウォーレン様達と何をされたんですの?」
(……今は2人に、あの話は出来ないな。適当に誤魔化しておこう……)
俺はラティに目配せした。
ラティは小さく頷く。
「以前言っていた、アウルガム湖関連のやつですよ。まぁそれほど大したことはしてないです」
「せやで。湖の調査手伝ってただけや」
アイコンタクトがうまく通じたようだ。
「あら、そうでしたの」
と、ここで、サナちゃんが訊いてくる。
「明日はどこにも行かれないんですよね?」
「うん、明日はどこにも行かないよ。2人と一緒にいられる最後の日だから、予定は入れてない」
2人共、ホッとした表情になった。
「ここ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ