Lv46 ヴィゴール( i )
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翌日の早朝、夜が明ける前に、俺達は魔導騎士達と共にゼーレ洞窟へと出発した。移動は勿論、馬と馬車で、ラティが教えてくれたあの抜け道を進む予定である。
まぁそれはさておき、ウォーレンさんとアヴェル王子が用意した魔導騎士は、昨日の打ち合わせで言っていたとおり、50名程であった。それに加えて宮廷魔導師が20名程来ている。
魔物の数と比べると少ない人数なので、ちょっと不安だが、騎士団の秘宝もあるので、そこに期待したいところだ。
話は変わるが、今回の行軍には、ウォーレンさんとミロン君に加え、ハルミアさんに扮したアヴェル王子も同行している。
やはり、秘宝を使う事になる以上、そこには責任が伴うので、アヴェル王子も同行する事となったようだ。
以上の事からもわかるとおり、ウォーレンさん達はガチでゼーレ洞窟の問題に対処するつもりなので、俺も少しホッとしているのである。
つーわけで、話を戻そう。
馬車に揺られながら、周囲に目を向けると、外はまだ夜明け前という事もあり、薄暗い世界がそこに広がっていた。草木や岩などは、シルエットのように浮かび上がって見える。
とはいえ、東の空から朝焼けの赤い雲が見えるようになってきたので、もう暫くすると、緑豊かな大地が見えるようになるだろう。
そんな風景をチラッと眺めた後、俺は馬車の中へと目を戻した。
この馬車には今、ウォーレンさんとアヴェル王子、そしてミロン君が乗っている。
ラッセルさん達は他の馬車に乗っている為、ここにはいない。ラティとボルズも今はラッセルさん達の馬車だ。
定員の関係上こういう構成になったのだが、本当のところは、ウォーレンさんとアヴェル王子が俺に色々と話を聞きたかったから、こうなったみたいである。
つーわけで、俺は今、彼等の質問に答えている最中なのであった――
「ところでコータロー、今から行くゼーレ洞窟の魔物だが、お前から見てどの程度なんだ? かなり強い魔物と聞いたから、魔導騎士達にはそれなりの武装をしてきてもらったが……」
「どの程度と言われると俺も難しいのですが……1つ言えるのは、王都近辺の魔物よりも数段上といったところでしょうか。少し具体的に言うと、ベギラマ等の魔法を駆使する奴や、打たれ強そうな巨人が多かったです。なので、スカラやルカ二、そしてラリホーやピオリム等の補助魔法と、ベホイミやキアリー等の回復魔法を組み合わせて、戦いに挑んだ方がいいでしょうね。それから勿論、イオラやヒャダルコ等の広範囲攻撃魔法も有効だと思います。とはいえ、攻撃魔法に耐性のある魔物もいると思いますので、その辺は慎重に組み合わせてゆく必要がありますが……。でも、秘宝の力もある事ですし、結構いけるんじゃないでしょうか」
戦いのドラムが本物なら、互角以上の戦いは
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