暁 〜小説投稿サイト〜
Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv46 ヴィゴール( i )
[7/15]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
やら俺の予想は当たりのようだ。
「やっぱりか。俺もそんな気がしてたんだよ。洞窟の奥にある大きめの空洞に誘き寄せさえすれば、もう逃げ道ないもんな」
【そうそう、あの空洞へ行きさえすれば、もう冒険者達に逃げ道は無いぜ、ケケケ。ヴィゴール様の話じゃ、冒険者の数は200名以上らしいからな。そこがそのまま、素材の保管庫になるってわけだ】
 やはり、洞窟の奥にある空洞へと冒険者を誘い込む算段のようである。
「でも、どうやって誘い込むんだ。その辺の事を何か聞いてるか?」
【ケケケ、冒険者の中に紛れている仲間が案内するから簡単だろ。それに他の仲間達は今、別の空洞で待機して潜んでいるから、奴等も油断してホイホイ中に入ってくるだろうぜ】
「なるほどな。要するに、洞窟内に冒険者達が入っても、俺達と遭遇する事はないって事か」
【ああ、そうだ。ケケケケ】
「て、事はさ、外にいたトロルやサイクロプスなんかも皆、洞窟内に潜んでいるのか?」
【ケケケ、そうだぜ。仲間の姿を見たら、警戒して入ってこないかもしれないからな。しかし、儀式の素材として保管するのもいいけどよ、俺達にも少しは食料として分けてほしいぜ。この国の奴等は中々旨いからな、ジュルルル】
 ベレスはそう言って、舌舐めずりをした。
 お蔭で、胸糞悪くなってきたのは言うまでもない。
 このクラスの魔物からすると、俺達は食料としてしか認識されてないのかもしれない。
 まぁそれはさておき、今の話を要約すると、内外にいる魔物の殆どは、洞窟内部で姿を隠していると見てよさそうである。これは良い話を聞けた。
 さて、もうこいつ等に用はない。後続部隊が来やすいように、ここで倒しておくとしよう。
 俺はアヴェル王子に視線を向け、ゆっくりと首を縦に振った。
 アヴェル王子も頷き返す。
 そして、俺達は行動を開始したのである。
「そうか。ところでさ、そんなにベラベラと機密事項を喋ってもいいのかい」
【は? 何言ってんだオメェ?】
 ベレスは首を傾げる。
 俺は魔光の剣を手に取り、魔力を込めた。
 見慣れたライトセーバーの如き、光の刃が出現する。
 アヴェル王子も同時に剣を抜いた。
 2体のベレスは目を大きく見開く。
【なッ!? 何だテメェ等! 仲間に刃を向けるのか】
「仲間? いや、俺はお前等の仲間じゃないよ。冒険者さ。つーわけで、悪いな」
【何だってェェ!】
 俺は1体のベレスに向かい、魔光の剣を横に薙いだ。
【グギャァァ】
 奴の胸元から黒い血が飛び散る。
 その直後、奴の胸と下の胴は綺麗に切り離され、積木が崩れるかの如く、地面に転がったのである。
 魔力は結構使うが、相も変わらず、恐ろしいほどの切れ味である。
 同じくしてアヴェル王子も、片方のベレスに火炎斬りを見舞った。
【ウゲェ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ