Lv46 ヴィゴール( i )
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レン様。これも弟子として当たり前のことですよ」
どうやらミロン君のお父さんは亡くなっているようだ。
そういえば以前、ウォーレンさんはミロン君の事を友人の子供だと言っていた。
ここから察するに、それがミロン君を預かった理由なのかもしれない。
「そっか……ミロン君も大変だったんだね。ところで、昨夜の夕食の時はいなかったと思うけど、いつ帰ってきたの?」
「実は、ついさっき帰って来たばかりなのです」
「ええ、本当に? それはご苦労だね。大丈夫かい?」
「それは大丈夫です」
無理をしてるようには見えないが、本当に大丈夫なんだろうか。
睡眠不足は判断ミスにつながるから、少々不安なところである。
「なら、いいけどさ。でも、驚いたろう? 帰ってきてすぐに、この話を聞いたんだから」
「はい。まさか、そんな事になってるとは思いもしなかったので……」
「今朝も言ったが、別に無理して来なくてもよかったんぞ。色々と疲れていただろうからな。俺はそんな事でお前の評価を下げたりしない」
「いえ、流石にそれはできません。私も王都の住民として放っておけないですよ」
ミロン君も中々に正義感があるようだ。
と、ここで、アヴェル王子が会話にログインしてきた。
「それはそうとコータローさん、昨晩の打ち合わせで、まずは人に化けた親玉の魔物をどうにかしたほうがいいと仰いましたが、何かいい方法は閃きましたかね? 一晩考えてみると言ってましたんで、それを聞きたいのです」
(あちゃー……それを訊いてきたか)
実を言うと、何も閃いてなかったりする。
俺は後頭部をポリポリかきながら、正直に言った。
「いやぁ……それなんですがね。実はサッパリでして……。魔物の親玉が誰なのかは見当ついてるんですが、決め手がないんで追い詰めれないんですよね」
すると、ミロン君が驚きの声を上げた。
「え!? コ、コータローさん、今の話は本当なんですか?」
「ああ、そういや、ミロンには言ってなかったな。まぁコータローがそういうんだ。誰か知らないが、その可能性が高いんだろう」
「いや、そう言われると、俺も少し辛いんですが……」
(俺ってもしかして、ウォーレンさんから結構評価高いのか? まぁ悪い気はしないが……ちょっと後が怖い。あまり出しゃばり過ぎない方がいいか……とはいえ、この件に関しては俺が言い出しっぺだからなぁ……しゃあない、諦めよう。つか、今はそんな事よりも、どうやって親玉を炙り出すかだ)
俺は少しナーバスになりつつ、話を続けた。
「何か決定的な事でもあればいいんですが、今のところは何もありません。だから、こんな時間に出発をしてもらったわけなんですが……」
「おう、それだぜ。実を言うとな、なぜこんな時間に行くと言いだしたのか、気になってたんだ。一体何をするつも
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