Lv44 新たな疑惑
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をしているのです」
「味方の力を倍に高める秘宝……」
つまり、バイキルト効果のある道具って事だ。
しかも、集団戦闘における切り札と言っていたから、多くの者がその影響を受けるのだろう。
(話を聞く限りだと、凄いチートアイテムだが……そんな都合の良いアイテム、ドラクエにあったっけか? バイキルトを得られるアイテムというと、滋養強壮飲料のキャッチフレーズみたいなファイト一発というのならあった気がするけど、あれは1人用だ。[に出てきた不思議なタンバリンがそれに近いが、あれはテンション上げるアイテムだし……この他にとなると……あ!? そういえばあるわ……戦いのドラムだ。確か、あれは戦闘中のパーティ全員にバイキルト効果だった気がする。まさか……あのチートアイテムを持ってんのか? とりあえず、確認してみよう……)
つーわけで、それとなく訊いてみる事にした。
「あのぉ……その秘宝ってもしかして、叩いて大きな音を鳴らす楽器みたいな道具ですか?」
するとその直後、2人は驚きの表情で訊き返してきたのである。
「え? コータローさん、知っているのですか?」
「お前、どうしてそれを知ってる?」
どうやら、ビンゴのようだ。
まぁそれはさておき、どう答えようか。
とりあえず、それっぽい事でも言っておこう。
「実は以前、そういう魔導器が大昔にあったような事を誰かから聞いたんですよ。ま、結構前の話なので、誰から聞いたのかは忘れてしまいましたがね。名前は確か、戦いのドラムとかいうらしいですが」
「そうだったのか。まぁそれはともかく、お前の言うような代物だ」
「ですが、少々問題もあるんです」
アヴェル王子はそう言うと、表情を曇らせた。
「問題? と、いいますと?」
「今言った古代の魔導器は秘宝ですから、当然、管理も厳重です。なので、そう簡単に持ち出すことはできません。つまりですね……まずは、それを持ち出せるようにしなければならないのですよ」
ま、そんな事だろうとは思った。
「面倒な手続きが必要なんですか?」
「いや、手続きはそれ程面倒ではありません。主席宮廷魔導師と将軍の認可が必要なだけですから。ですが、これには問題があって、どちらかが駄目といったら、持ち出す事は出来ないんです」
「え? 騎士団の秘宝なのに、主席宮廷魔導師の認可も必要なんですか?」
するとウォーレンさんが答えてくれた。
「下らん話だが、これには理由があるんだよ。まぁ要するにだな、発見したのはギルレアンなのだから、これは宮廷魔導師の秘宝だという輩がいてだな、当時、宮廷魔導師側と騎士団側で結構揉めたらしいんだ。そこで、手打ちという形で、騎士団と宮廷魔導師の両方で管理をするという事になったのさ」
「ああ、そういう事ですか。なるほど」
つまり、手柄の問題の
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