Lv42 グァル・カーマの法
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休憩を終え、移動を再開した俺達は、沼の畔を進み、ゼーレ洞窟がある丘へと向かった。
その際、警戒しているのがバレないよう、俺達は平静を装いながら進むことを心掛けた。
そうやって進む事、約10分。俺達はとうとう魔境と化した、あの丘へと辿り着いたのである。
つーわけで……俺達の周囲には今、あの強力な魔物達が、その辺を悠々と闊歩しているところであった。
ラッセルさん達はともかく、俺の場合、ゲームで何回も遭遇した嫌な魔物ばかりなので、ハッキリ言って生きた心地がしない。やはり、リアルなモンスターはシャレにならない威圧感だったからだ。正味の話……超コワいというのが、今の率直な気持ちであった。
(はぁ……にしても、この類の魔物達をリアル再現すると、本当に厳つくなるな。ゲームみたいにアニメチックじゃないから、可愛さは微塵も感じられん。つか、トロルとかサイクロプスなんて大きさ的に反則だろ。近くに来て分かったけど、身長5m以上あるじゃないか……おまけに、なんだよ、あの馬鹿でかい棍棒は……。あんなのでフルスイングされたら、中身が飛び出るぞ……。勘弁してよ……トホホ)
などと嘆いていると、ラティが弱々しく俺に囁いた。
「な、なぁ……ワイ、今、めっちゃ怖いんやけど……。た、たぶん、こいつ等、全員とんでもないで。ワイの第6感がそう言うてる。こ、こいつ等、絶対ヤバイて……は、はよ、帰りたいわ」
ラティなりに、こいつ等のヤバさを感じているみたいだ。
ここでは人間と共存共栄しているメイジドラキーだが、考えてみれば元々は魔物だから、本能的にそう感じとったのかもしれない。
まぁそれはともかく、俺は小声で注意をした。
「……ラティ、俺達の目的は調査だ。あまり取り乱すなよ。襲って来ないんだから、大丈夫だ。堂々としてろ」
「せ、せやな。わかった」
俺はそこでラッセルさん達の様子を見てみた。
だが、ラッセルさん達の姿は、地獄の鎧と泥人形。ポーカーフェイスな魔物なので、その表情は窺い知る事は出来ない。
とはいえ、歩く姿が微妙にぎこちなく感じた。
この様子を見る限り、俺の忠告を聞いた事で、少し委縮しているのかもしれない。
(動きは固いけど、ラッセルさん達の変装は表情に出ないから、ある意味好都合かもしれん。まぁ俺もそんな感じだけど)
ちなみにだが、先程の休憩の時、ラッセルさん達には喋らないようにと忠告をしておいた。
勿論、理由がある。これは俺の勘だが、地獄の鎧と泥人形は、何となく喋らない気がしたからである。
確証があってのことではないが、ベルナ峡谷で良く遭遇した彷徨う鎧に関しては、無言で襲い掛かって来る魔物だったので、上位互換である地獄の鎧も同系統の魔物だと思ったのである。泥人形に関しては言わずもがなだ。
まぁそ
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