Lv41 ゼーレ洞窟へ
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しょうか。でも、幾ら魔物に変身したといっても見た目だけですから、周囲の警戒は今まで通りですよ。道中危険な事に変わりないですから、気を緩めないでくださいね」
「ええ、勿論です」――
[W]
変化の杖で魔物の姿になった俺達は、ゼーレ洞窟に向かい移動を再開した。
道中、魔物と遭遇する事もあったが、この姿の所為か、俺達に襲い掛かってくる魔物は皆無であった。
実を言うと、ゲームでは変化の杖を使っても、地上やダンジョンを移動している時のトヘロス効果は無かった気がしたので、少し不安だったのである。
それに、魔物に化けた状態で襲われたら撤収も考えていた為、これは嬉しい結果なのであった。
(以前プレイしたドラクエシリーズじゃ、エンカウントを減らせるアイテムは聖水くらいしかなかったからなぁ。思ったよりも良いアイテムを拾ったのかも……)
と、そこで、ラティの声が聞こえてきた。
「コータロー、ワイの知ってる近道行くんやったら、次の交差点を右に行った方がええで」
「ン? そうか。なら運転手に言っとかないとな」
つーわけで俺はラッセルさんに言った。
「ラッセルさん、次の交差点を右にお願いします」
「右ですね。わかりました」
それから程なくして交差点にやってきた俺達は、そこを右折し、暫く道なりに進み続けた。
遠くに林が小さく見えたが、右折した先も今までと同様、緑の草原が広がっていた。
王都を出発してからというもの、似たような景色がずっと続くので、眠くなってくるところである。
おまけに魔物を警戒するあまり、皆、言葉少ななので、余計にそうなるのだ。
だが、幾ら魔物に変化しているとはいえ、襲われないという保証はないので、勿論、油断は出来ない。
その為、俺も欠伸を噛み殺して、皆と同じように警戒を続けねばならないのである。
それから更に時間は経過する。
交差点を右折してから1時間ほど進むと、俺達はいつしか林が幾つも点在する景観の場所へとやってきていた。
そして、そこを更に進み続けると、前方に、緩やかな緑の丘が広がる丘陵地帯が見えてきたのである。
視界に入る丘は、森と呼べるくらいの林を形成してるものが多かった。
その為、ここはある意味、山の出来そこないが広がる所であった。
(なんか中途半端な景観の所だな。まぁ観光に来てるわけじゃないから、そんな事はどうでもいいけど。ン? そういえば……昨晩、ラティはなだらかな丘が続く所に抜け道があると言ってたな。もしかすると、この辺りなのかもしれない。訊いてみるか……)
「なぁラティ、抜け道はこの辺りか?」
「まぁ近いっちゃ近いけど、もう少し先やな。このまま道を進むと少し大きめの丘に突き当たるんやけど、抜け道はその丘にあるんや。ちなみにやけど、そこから
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