Lv41 ゼーレ洞窟へ
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くわからんところであった。
まぁそれはさておき、俺は皆にタネをバラす事にした。
「これはですね、王都に来る途中、冒険者のフリをして俺達のパーティに襲い掛かってきた魔物が持っていた杖なんですよ。その魔物達を返り討ちにした後、戦利品として手に入れたんです」
「冒険者のフリをしてですって……そんな……魔物が人に化けるなんて」
マチルダさんはこの事実に驚愕していた。
無理もない。俺も奴等に襲われた時は、その事について多少なりとも驚愕したのだから。
「マチルダさんの言うとおりです。魔物の中には、人に化ける手段を持っている者もいるんですよ。ですから、こういった魔道具を所持する魔物もいると言う事を、ラッセルさん達も覚えておいた方が良いですよ。まぁそれはともかく、ここからはこの姿で移動する事にしましょうか。安全に魔物の住処に近づくには、魔物になるしかないですからね」
「た、確かに……この方法ならば危険は減りそうですね」と、ラッセルさん。
するとそこで、ラティが訊いてきた。
「なぁ、コータロー、ワイはどんな姿なんや。自分で見られへんから、ごっつい気になるんや」
「ラティは緑色のドラキーになってるよ」
だが俺の返答を聞いた瞬間、ラティは声を荒げたのであった。
「な、なんやてッ!? 緑色のドラキーって、ホンマかいなッ。嘘やろッ、嘘って言ってや!」
「嘘は言ってないぞ。どうしたんだよ、急に?」
「ホンマかいな……よりにもよってタホドラキーに変身なんて、最悪やないかッ」
よくわからんので、訊いてみる事にした。
「タホドラキーだと、何か不味い事でもあるのか?」
「大アリや。その口振りやと、コータローは知らんみたいやな。まぁええわ、この際やから教えたる。……実はな、ワイ等ドラキーは色違いの種族が幾つかあんのや。それでやな、その中でもワイ等メイジドラキー族とタホドラキー族はめっちゃ仲悪い因縁の関係なんや。それはもう先祖代々からの因縁や。理由はわからんけどな。ワイも小さい頃から、タホドラキーみたら問答無用でどついたれって教えられとるくらいやで。せやから、ワイは今、めっちゃ気分が悪いねん」
「そ、そうだったのか。でも少しの間、我慢してくれ。ここからは変身解くと危険度が増すからな」
「しゃあないから我慢したる。でも、タホドラキーに変身するのはこれが最後やで」
「ああ、勿論だ」
この様子だと、タホドラキーはメイジドラキーにとって嫌悪の対象なのだろう。
(理由はわからんと言ってたが、何で仲が悪いんだろう……。そういえば、ゲームではタホドラキーの所為でメイジドラキーの出番はなくなったなぁ……まぁ幾らなんでもこれが理由ではないだろうけど)
それはともかく、これで用は済んだ。
先に進むとしよう。
「さて、ではそろそろ移動を再開する事にしま
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