Lv36 邂逅の酒場・ルイーダ
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金を払うと言っているから、出来るだけ多くの冒険者達に参加してもらおうと思っているんだよ」
「そうですか……」
依頼内容に少し引っ掛かりを覚えるが、それが何なのかが分からない。
なので、とりあえずは置いておく事にした。
俺は質問を続ける。
「では、一昨日の晩に帰ってきたというその男ですが、今、どこにいるのですか?」
「男は今、イシュラナ大神殿にいる。なんでも、ボロボロの男を見つけた門の守衛が、イシュラナ大神殿に運んだんだそうだ。まぁそんなわけで、男は神殿で傷の手当てを受け、今は安静にしているところだな」
「という事は、イシュラナ神殿側は男からその話を聞いて、ルイーダの酒場に依頼を出したのですね?」
「ああ、多分そうだろう」
「なるほど……。ちなみに、その帰ってきた冒険者の男は戦士系ですか? それとも魔法使い系ですか?」
「魔法は少し使えるが、魔法の使い手って程でもない。そこにいるシーマやマチルダみたいな感じの冒険者だな」
つまり、盗賊系って事か。
「では最後に1つだけ。大盗賊バスティアンについてですが、私は王都に来て間もないので、今初めて知ったのです。ここでは有名なのですか?」
「ああ、有名も有名さ。バスティアンの隠し財宝伝説は、長い間、多くの冒険者を虜にしたからな。未だに冒険者達を熱くさせる伝説さ」
「へぇ、そうなんですか」
話のニュアンスからすると、徳川埋蔵金みたいな伝説なのだろう。
未だに見つかっていない眉唾伝説に違いない。
「さて、他に質問はないか、コータローさん」
他にも気になるところはあるが、断るつもりなので、これ以上はやめておこう。
「まぁ今のところは」
「じゃあ、決心がついたら、ラッセルに伝えておいてくれ」
「ええ、そうさせてもらいます」
「頼んだぜ、コータローさん」
(絶対断ろう)
とまぁそんなわけで、また妙な厄介事に巻き込まれそうになる俺なのであった。
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