Lv26 そして報告へ……
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闘方法に憧れる俺は、それを克服すべく、ベルナ峡谷で日々特訓をしていたわけではあるが……。
まぁそれはさておき、話を進めよう。
「ところでリジャールさん、この魔導の手ですが、これは一体どういう魔導器なんですか?」
「説明するよりも、実際に使ってみた方が早いじゃろう。とりあえず、利き腕じゃない方の腕に装備してみよ」
「利き腕では駄目なんですか?」
「駄目ではないが、お主の場合は魔光の剣を使うからの。利き腕はそちらに回した方がいいと思っただけじゃよ」
「ああ、なるほど。では、そうします」
というわけで、俺は左手に腕輪を装備した。
「よし、では次にじゃが、腕輪に魔力を強く籠めてみよ」
俺は左腕に魔力の流れを作り、腕輪に魔力を強く籠めた。
すると、腕輪に彫りこまれた紋章が、ボワッと淡く光り始めたのである。
リジャールさんの声が聞こえてくる。
「うむ、この輝きならば大丈夫じゃな。さて、ではコータローよ……あそこに置かれた木箱に向かって左手を掲げ、見えない手を伸ばして箱を持ち上げるよう思い浮かべてみるんじゃ。さぁやってみい」
リジャールさんはそこで、この部屋の片隅にある50cm角くらいの木箱を指さした。
俺は指示通り、その木箱に左手を掲げ、見えない手を伸ばして箱を持ち上げるようイメージする。
するとその直後、なんと、木箱がフワリと浮き上がったのである。
「おお、こ、これは……魔導の手ってこういう意味か」
見えない手の意味を理解した俺は、次に箱を上下左右に動くようイメージしてみる。
すると、俺の意思通りに箱は動いてくれたのだ。
俺は人知れず脳内で叫んだ。
(フォ、フォースや! フォースやんかこれ! ヒャッホー! 見えない力が俺をジェダ○マスターへと誘ってる! やるか、やらぬかだ、試しはいらん! つーわけで、もうジェダイ目指すしかないっしょ。乗るしかない、このビッグウェーブに!)
静かにハイテンションになっていると、アーシャさんの驚く声が聞こえてきた。
「こ、これが噂に聞く魔導の手……」
「その名の通り、魔力で導かれる手というやつじゃな。まぁそれはともかく、やはり、コータローならば扱えると思ったわい。コータローが坑道内で使っていた魔法や、魔光の剣を見ておったら、魔力圧の強い魔法使いじゃというのは、よくわかったからの」
「魔力圧が強い?」
俺は首を傾げた。
リジャールさんは頷くと続ける。
「うむ。この魔導の手はな、魔力消費はそこまでではないのじゃが、魔力圧が相当強くないと、上手くその効果を発揮できぬのじゃよ。じゃから、これを扱える魔法使いは少ない。儂の知っておる限りでも、使っておるのは、オヴェリウスにいる第1級宮廷魔導師や、イシュマリア魔導騎士団の上層部くらいじゃからな」
「へぇ、そうなんですか
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