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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv26 そして報告へ……
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いってな、装備者の魔力圧を上げる指輪じゃ。攻撃魔法の使い手ならば、更に魔法の強さが増し、回復魔法の使い手ならば、更に強い回復力を得られるじゃろう。まぁとはいっても、そんなにビックリするほど上がるわけではないがの」
「そうなのですか。あ、ありがとうございます。大事に使わせて頂きますわ」
 アーシャさんは礼を言うと、指輪を嵌め、ニコニコと微笑んだ。
 この様子を見る限り、どうやら気に入ったようだ。
「さて、では最後になるが、コータローにはこれを渡そうかの」
 そしてリジャールさんは、幾つかの丸い紋章が彫りこまれた、紺色の腕輪を俺に差し出したのである。
「えっと、この腕輪はどういったモノなのですか?」
「これは『魔導の手』といってな、並みの魔法使いでは扱いの難しい魔導器なのじゃが、お主ならば扱えるはずじゃ」
「ま、魔導の手ですって!?」
 アーシャさんはそう言うや否や、目を大きくしながら俺の手にある腕輪を覗き込んできたのである。
 この様子を見る限り、相当珍しい物なのかもしれない。
 とりあえず、訊いてみよう。
「魔導の手……今、俺ならば扱えると仰いましたが、それはどういう意味ですか?」
 するとリジャールさんは、俺の腰にある魔光の剣を指さした。
「お主、坑道内で魔光の剣を使っておったじゃろ。この腕輪はな、アレと原理は同じだからじゃよ」
「えッ? リジャールさん、魔光の剣を知っているんですか?」
「ああ、知っておるぞ。魔光の剣は、儂の弟子であるグレミオが考案した物じゃからな」
「そうなのですか、それは初めて知りました。俺も誰が作ったのかまでは、知らなかったんですよ。これを手に入れたのはマルディラントの1等区域にある武器屋なんですが、そこでは試作品の魔導器と聞いただけなので」
「あ奴はマルディラントで魔導器制作をしておるからの。当然、その近辺の武器屋とも取引があるじゃろうから、そういう事もあるじゃろうな」
 ここでシェーラさんとレイスさんが話に入ってきた。
「でもその武器って、凄い切断力よね。私達が使っている鋼の剣なんか、目じゃないくらいの切れ味だわ」
「ああ、シェーラの言うとおりだ。これ程の切れ味をもつ武器は、私も見た事がない」
 2人は感心していたが、重要な事を忘れているので、それを指摘しておいた。
「確かに切断力は凄いんですが、それを得る為には魔力消費も半端じゃないんですよ。特に鉄や石のような固いものならば、尚更です。何の考えもなしに乱用すると、あっという間に魔力が枯渇しますからね。これは見た目以上に扱いの難しい武器ですよ」
 これは本音だ。魔光の剣は、使いどころが難しいのである。
 魔物と戦う場合は、普通に魔法を使った方が戦果も大きい上に、魔力消費も少なくて済むからだ。
 とはいうものの、ジェダイのような戦
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