Lv24 魔の種族・エンドゥラス
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空洞内に足を踏み入れたところで、リジャールさんから忠告があった。
「ああ、そういえば、言い忘れていた事があるわい」
「何でしょうか?」と、カディスさん。
「この辺はそうでもないが、奥の方は落盤の危険性がある。じゃから、イオ系の爆発を伴う魔法は控えた方が良いの」
「それは確かに危険ですね。ウチの仲間だと、ゾフィが当てはまるな」
ゾフィさんは頷く。
「では、使わないでおくわ。ちょっと残念だけど」
俺も該当者なので宣言しとこう。
「俺もイオ系は使わないようにします」
「うむ。少々不便かもしれぬが、生き埋めにはなりたくないのでな。よろしく頼む」
というわけで、ここからはイオ系禁止の縛り探索となるのである。
俺達は空洞内を念入りに調べ始めた。
見回したところ、見取り図には小さな空洞のように描かれていたが、結構広い所であった。
広さを日本でよく見かける何かに例えるならば、学校の教室2つ分といった感じだろうか。とりあえず、そのくらいの広さである。
だが空洞内には、瓦礫の山と埃まみれの古い木箱のような物ばかりで、特に目につくモノは何もなかった。当然、リュシアという女性もいない。
というわけで、俺は見るべきものは無いと考え、先程倒した腐った死体の所へと向かったのである。理由は、やはり、あの呆気なさが腑に落ちないからだ。
死体の前に来た俺は、とりあえず、それらを眺めた。が、動く気配はない。よって、ただの腐乱死体である。
ラーのオッサンにこれらの事を訊きたいところだが、今は流石にできないので自分で考えるしか無いようだ。
と、そこで、アーシャさんが鼻をローブの袖で覆いながら、傍に駆け寄ってきた。
腐臭がきついので、こうなるのも仕方ないだろう。というか、俺も同じように鼻を覆っているので、人の事をとやかくは言えないが……。
「コータローさん、魔物がどうかしましたの?」
「ええ、少し気になる事がありましてね……あッ!」
と、そこで、俺はある事を閃いた。が、その前に、それをしていいかどうかをリジャールさんに確認する事にした。
「リジャールさん、今ちょっといいですかね?」
「ん? 何じゃ、コータロー」
「この魔物達なんですけど、念の為に、魔法で燃やしたらどうですかね?」
するとリジャールさんは微妙な表情をした。
「魔物をか? しかしのぅ……あまり派手な事をすると、魔物達がこちらに集まってくるかもしれぬからの」
そこでヴァイロンさんが相槌を打つ。
「確かに、その可能性は多いにありますね。今は少数で固まっている所を倒していった方が、良い気がします。奴等は大集団だと厄介極まりないですから」
「ああ、その方がいいだろう。あまり魔物を刺激するような事はしない方がいい」
カディスさ
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