Lv23 ラウム鉱採掘跡(i)
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俺達の自己紹介が終わったところで、リジャールさんは古い羊皮紙のような色褪せた巻物を家の中から持ってきた。そして、巻物を俺達の前に広げたのである。
広げた巻物はA3サイズ程の物で、見たところそれは、坑道の見取り図のようであった。
「さて、それでは本題に入ろうかの。今日は坑道の中にいよいよ入るわけじゃが、一応、ここにラウム鉱採掘跡の見取り図を用意しておいた。これを見てもらうと分かる通り、それほど中は深くない上に単純な構造となっておる」
確かに単純な構造であった。分かれ道は幾つかあるが、それほど複雑なものではない。
一応、簡単に書くとMapはこんな感じだ。
<i6966|23211>
まぁ実際はもっと歪で曲がりくねっている所もあるとは思うが、見取り図は大体こんな風であった。
リジャールさんは続ける。
「今日は、一応、見取り図に書かれておる所を全て確認するつもりじゃ。そこで、魔物どもと戦闘経験があるカディス達の意見を聞きたい。どうであろうの? 何か気掛かりなところがあるのなら、今の内に言ってくれぬだろうか」
「この坑道内はそれほど入り組んではいないので、迷うような事はなさそうですが……一番の問題は魔物が持つ毒であります。それに加え、今のところ、どれだけの魔物がいるのか皆目見当もつきません。ですから、坑道内を隅々までとなると、当然、解毒手段と傷の回復手段が必要になりますが……それの対応は、この方達が対応されるので?」
カディスさんはそう言って、俺達に視線を向けた。
リジャールさんは頷く。
「うむ。そこにおるコータローがキアリーを使い手じゃ。しかも、昨日話して分かったが、中々に優秀な魔法使いのようで、その他にも沢山の攻撃魔法や回復魔法を使えると言っておった。じゃから、坑道内では何かと頼りになるじゃろう」
「ならば、私からはもう何もありませんな。一番の懸念は奴等の毒でしたので」
カディスさんはそう言うと、俺に向き直り、改めてお願いをしてきた。
「ではコータローさん、解毒の方は貴方にお任せするので、よろしくお願いします」
「はい、解毒や回復に関しては任せてください。それに俺だけじゃなく、この子もキアリーの使い手ですからね」
俺はそう言って、サナちゃんの肩に手を置いた。
するとリジャールさんは少し驚いたようで、感心したように頷きながら、サナちゃんに目を向けたのである。
「ほう、その年端も行かぬラミリアンの娘子もキアリーを使えるのか。まだ子供じゃというのに、優秀な魔法の使い手なのじゃな。さすがラミナスの民じゃわい。彼の国は、優秀な魔法使いを数多く輩出することで有名じゃったからのぅ」
「そ、そうでしょうか」
サナちゃんは照れたのか、
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