Lv22 仲間の決断
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なった。
明らかに2人の様子は、サナちゃんの言葉に驚いている風であった。
しかし2人は納得したのか、暫しの沈黙の後、サナちゃんに向かって静かに頷いたのである。
サナちゃんはそこで、俺に視線を向けた。
「決まりました。私達もコータローさんに同行します」
「え? 本当に? でも、毒のある魔物だよ」
「わかっております。ですが、私もキアリーを使えますので、きっと力になれる筈です。それに、コータローさんには大変ご迷惑をおかけしましたので、そのお詫びも兼ねて同行する事にします」
サナちゃんは、昨日のザルマの事をまだ気にしているのだろう。
無理もないか……俺も逆の立場ならそうするかもしれないし。
まぁそれはともかく、サナちゃん達が来てくれるのは確かに心強い。
なので、この申し出はありがたく受け取る事にした。
「本当に? 断られると思っていたから、それはありがたい。じゃあ明日は、全員同行してくれるという事でいいんだね?」
4人は俺にコクリと頷く。
とまぁそういうわけで、明日は皆と共に、ラウム鉱採掘跡へ向かう事となったのである。
[V]
翌日、俺はいつも通り、夜が明け始める頃に目を覚ました。
だが頭の中が覚醒するに従い、なぜか知らないが、少し窮屈な感じがしてきたのである。そう、何かに圧迫されるかのような……。
それが気になったので、俺は圧迫を感じる左手に意識を向かわせた。
すると左手に、妙に弾力のある柔らかい物体があったのである。
何だ、この物体は? と思った俺は、眠い目を右手でこすりながら、そこに視線を向ける。
そして、その物体を見るや否や、俺は驚きのあまり目を見開いたのであった。
そこにあったモノ……それはなんとアーシャさんであった。
アーシャさんが俺の隣で、今まさに、スースーと寝息を立てているのである。それはまるで、昨日の朝の再現のようでもあった。
(な、なんでここにアーシャさんがいるんだ……)
事態が飲み込めない俺は、そこで、昨夜の就寝前の事をじっくりと思い返すことにした。
昨晩、夕食を食べた後に、ここの宿の者が簡易ベッドを1つ運び込んでくれた。
それによって5人全員分のベッドが揃ったので、話し合いの結果、各自が好きなベッドで寝る事になったのである。
ちなみに俺は、運び込まれた簡易ベッドを使う事にした。理由はまぁ単純な事だ。皆に遠慮したのと、ヴァロムさんの所ではこれ以上に酷いベッドを使っていたので、こういった寝床に慣れていたからである。
まぁそんな感じで、俺達は床に就いたわけだが……今の状況はどう考えておかしい。
就寝の時は、アーシャさんも別のベッドで寝ていたからだ。
(アーシャさんはいつの間に、ここに入ってきたんだろう……)
勿論
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