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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv18 旅の決断
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思います」
 俺はそこで皆の表情を見た。
 4人共、かなり固い表情をしていた。
 これを見る限り、とりあえず、俺の言葉を重く受け止めてくれたようだ。
 と、その時であった。

【グゥゥゥ】

 俺の腹が空気を読まずに鳴ったのである。
 少し恥ずかしかったが、俺はそこで夕食を食べてない事に思い出した。
「み、皆はもう、夕食は食べたのですか?」
 レイスさんは頭を振る。
「いや、まだだが……」
「じゃあ食事をしてから、その辺の事を皆で考えましょうか。張りつめた状況下では、あまり良い案も出てこないでしょうしね」
「それもそうね」とシェーラさん。
 とまぁそんなわけで、俺達は夕食を食べてから、その辺の対策を練る事にしたのである。


   [V]


 レイスさん達との打ち合わせを終え、自分の部屋に戻った俺は、旅の疲れを癒す為に早めに寝る事にした。
 明日もまた長い旅になるので、あまり夜更かしはしたくないのだ。
 ちなみに、他の皆も俺と同じで、もう寝ると言っていた。やはり、強大な魔物との戦闘があったので、肉体的にも精神的にも、皆、相当疲れたのだろう。
 特に、レイスさんやシェーラさんは魔法で傷を癒したとはいえ、体を張った戦いをしていたので身体的にも相当疲れたに違いない。早く休んで、体力の回復をしてもらいたいところである。
 まぁそれはさておき、俺はローブを脱ぎ、寝巻として用意した布の服に着替えると、蝋燭の明かりを消した。
 その瞬間、室内は薄暗くなる。一応、外の明かりが少し入ってくるので、この部屋は完全な暗闇にはならないのだ。
 俺はその薄明かりを頼りに、ベッドへと向かった。
 そして、靴を脱いでベッドに横になると、全身の力を抜いて瞼を閉じたのである。
 床に就いたところで、外から賑やかな笑い声や話し声が聞こえてきた。
 この宿屋の付近に、大衆酒場みたいな所があったので、恐らくそこから聞こえてくる声だろう。
 眠るのには邪魔な声であったが、その内気にならなくなると思い、俺は枕に頬をうずめた。
 と、その時である。

 ――コン、コン……ガチャガチャ――

 この部屋の扉をノックする音と、扉を開けようとする音が聞こえてきたのだ。
(こんな夜遅く、誰だ一体……レイスさん達かな)
 俺はそこで半身を起こし、扉に向かって問いかけた。
「誰ですか?」
「わ、私です……アーシャですわ。と、扉の鍵を開けてください」
 どうやらアーシャさんのようだ。
「わかりました。ちょっと待ってください」
 俺はロックを外し、扉を開けた。
 すると扉の向こうには、枕を両手で抱きかかえ、不安そうな表情を浮かべるアーシャさんの姿があったのである。
(どうしたんだ一体……怯えた表情をしているけど……)
 とりあ
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