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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv14 旅の仲間
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仲間を見つける為の餌? どういう事ですの?」
「護衛の依頼をするのなら、そんな事は気にしなくてもいいんですが、仲間となると、貧相な装備をしている未熟な者には、多分、誰も興味を示さないですからね。特に、熟練の冒険者は足手まといと感じるでしょうし。ですから、只者ではないと思わせる必要があるんですよ。要するにハッタリです。どんな人間でも、まず最初は見た目で判断しますから」
 アーシャさんは感心したように頷くと、自分の服装を見回した。
「言われてみると、確かにそうですわね……私も、もう少し良い装備をしてくればよかったかしら……」
「まぁ、そこまで気にしなくてもいいですよ。それはそうとアーシャさん、ルイーダの酒場がどの辺にあるのか知ってますか?」
「確か、城塞の南門付近にあると聞いた事がありますわ。ここがマルディラントの西側ですので、向こうじゃないかしら」
 アーシャさんはそう言って、ある方角を指さした。
「じゃ、行きますか。でも離れないで下さいよ……俺達はこの街の中も初めてに近いんですから。それにこんな所で迷子になってたら、間抜け以外の何者でもないですからね」
「も、勿論ですわ。コータローさんこそ、迷子にならないよう、気を付けてください」
 そして俺達は、互いを確認しながら、慎重に、マルディラントの街中を進み始めたのである。

 ルイーダの酒場はアーシャさんの言った通り、城塞の南門付近の大きな通り沿いにあった。
 3階建ての四角い石造りの建造物で、見たところ、それなりに広いフロアを持ってそうな建物である。
 通りから見える正面の入口上部には、この世界の文字で『ルイーダの酒場』と書かれた、大きな木製の看板が掲げられていた。
 また、入口には、西部劇とかに出てきそうなスイングドアが取り付けられており、それが酒場っぽい雰囲気を演出しているのである。
 それと、外から見ていて分かった事だが、ルイーダの酒場は日中にも関わらず、人の出入りはかなり多いみたいだ。俺達が立ち止まって見ている間にも、あのドアを潜る冒険者達が沢山いたので、中はかなり賑わってそうである。
「さて……こんな風に眺めていてもしょうがないですから、中に入りましょう、アーシャさん」
「ええ、行きましょう」
 俺達は入口のスイングドアを潜り、ルイーダの酒場へと足を踏み入れた。

 酒場の中は予想していた通り、昼間だというのに活気に溢れていた。
 また、思ったよりも中は広く、俺の見立てだと床面積は100uくらいありそうであった。
 周囲を見回すと、丸い木製のテーブルが均等に沢山配置されており、そこには、飲み食いしながら談笑する冒険者達の姿があった。
 ドラクエっぽい格好をした冒険者みたいなのや、北○の拳に出てきそうな人相の悪い者達等、それは様々である。
 そして、酒場の
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