Lv14 旅の仲間
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々……程度の差はあれ、今の世は確実に悪い方向に傾いておる。
そう遠くない将来、この世界が魔の世界へと変わるかも知れないくらいにの……。
じゃが、儂はその流れを変えようと思っておる。いや、変えなければならぬのだ。
しかし、流れを変えるには、お主の助けがどうしても必要じゃ。
そこでお主に頼みがある。
マール地方の北に位置する山岳地帯に、ガルテナと呼ばれる村があるのだが、そこへ至急向かってほしいのだ。
ガルテナにはリジャールという名の年経た男が住んでおる。
この男は儂の古い友人でな、先代のイシュマリア王に仕えていた魔法銀の錬成技師でもある男じゃ。
儂はリジャールに、とある魔道具を作るよう依頼をした。
お主は儂に変わり、リジャールからソレを受け取ってきてもらいたいのだ。
この手紙と一緒に入れておいたオルドラン家の紋章を見せれば、リジャールは儂の使いじゃと信じるじゃろう。
そして、それを受け取り次第、お主には王都へと向かってもらいたいのじゃ。
以上が今後の大まかな流れだが、長旅には当然お金がいる。
箱の中には、この手紙と紋章の他に、茶色い皮袋がある筈だ。その中に路銀として5000ゴールドを用意しておいた。
これを旅に役立ててもらいたい。
ちなみに、このお金はお主の物として自由に使ってもらって結構だ。
だから、気兼ねなんぞせず、遠慮なく使ってくれ。
さて、そういうわけで長い旅をさせる事になるが、今のお主ならば、必ずや乗り越えられると儂は信じておる。
もし判断に迷うような事態に遭遇した時は、ラーさんに相談すると良い。必ずや力になってくれるはずじゃ。
旅の仲間が必要ならば、マルディラントにあるルイーダの酒場を訪ねてみるがよい。
あの酒場には、冒険をする者や魔物の討伐依頼を受ける者等、旅慣れた者達が沢山集まってくるからの。
王都に向かう者を探せば、旅に同行してくれる者が、もしかするとおるやもしれぬ。
まぁ見つかるかどうかは、お主の交渉次第じゃがな。
だがルイーダの酒場で仲間を募る場合、同行する者には、儂の事や旅の目的は内密にしておいてくれ。
これはあくまでも、お主と儂だけの秘密じゃからの。
ではコータローよ。そういうわけで苦労を掛けるが、よろしく頼む。
追伸
実はな、儂はずっと、コータローに話しておきたい事があった。
だが、お主が修行中の身であったが故、余計な雑念を入れないよう儂は黙っておったのじゃ。
しかし、もうよかろう。
機は熟したように思うので、それをここに書かせてもらうとしよう。
こんな手紙という形でそれを言うのは気がひけるが、そこはどうか大目に見てほしい。
では始めよう。
思い返せば、お主と初めて出会ったのはジ
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