Lv6 古代の魔法(i)
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「コータローよ。そこにある魔導士の杖を持ってみよ」
「これですね」
俺は言われた通り、その杖を手に取った。
重さ的には、大体、1kgから1.5kgくらいだろうか。
このくらいの重さなら、何とかなりそうであった。
「これなら、俺でも使えそうですね」
そこでボルタックさんは、揉み手をしながら説明をし始めた。
「この魔導士の杖はですね。先端の水晶にメラの力が封じられているのです。力を開放するには、ごく僅かの魔力を先端の水晶に籠めるだけですので、戦いの際には重宝すること間違いなしですよ」
(そういえば、この杖って、確か道具で使うとそんな効果があったな。値段はVだと1500Gだった気がする……)
ゲームではよくお目にかかる、中盤に入りかけた頃の定番アイテムである。
「店主よ、これは幾らだ?」
「こちらは1000ゴールドとなりますね」
(ウホッ、Vよりも500ゴールド安いやん。というか、やっぱお金の単位はゴールドなようだ。少し安心した)
ギルとかゼニーとか言われたら、どうしようかと思ったところだ。
まぁそれはさておき、ヴァロムさんはそこで俺に視線を向けた。
「どうする、コータローよ。これにするか?」
「そうですねぇ……」
俺的にはやはり、主人公っぽく剣とかをガンガン使いたかったが、この貧弱な身体では仕方ないのかもしれない。
「どうしたのだ? 何か気になる事でもあったのかの」
「いや、そういうんじゃないんですけど……。ただ、俺的には剣が使えると良かったなぁと思ったんですよね。でも、いいです。これにします」
するとそこでボルタックさんがニコリと微笑んだのだ。
「おお、左様でございましたか。できれば剣を使いたかったと。なるほど、なるほど」
「ふむ。店主よ、何かあるのか?」
「実はですね。今、とある魔導具の製作家がですね、理力の杖を改良した試作品をウチの店に持ってきているのですよ」
「ほう。それは気になるの」
俺もだ。確かに気になる。
理力の杖は確か、魔力を使って攻撃する武器だったか。それと結構、攻撃力のある武器だった気がする。でも、攻撃する度に魔力が減るから、あまり使わなかった記憶があるが……。
「少々お待ち頂けますか。奥の倉庫に置いてあるものですから、こちらにお持ち致します」
そう告げるや否や、ボルタックさんは、店の奥へと足早に消えていったのである。
暫くすると、ボルタックさんは剣の柄のような品物を持ってきた。
「こちらがその品になります。使い方は理力の杖と同じで、柄を握り、魔力を強く籠めてくださるだけで、これは武器になるそうですよ。どうぞ、試してみて下さい」
俺はそれを手に取った。
重さ的には300g程度だろうか。ハッキリ言って凄く軽い。
だが見たところ、鍔も何もない青い
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