Lv6 古代の魔法(i)
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。
なぜならば……今の一連の流れは、あらかじめ用意されていたシナリオだったからだ。
そう、これらはヴァロムさんが発案して、それにアーシャさんとティレスさんが乗っかった、いわば芝居なのである。
ソレス殿下は、それにまんまと一杯喰わされたのだ。
願いが叶ったアーシャさんは、ニコニコと笑みを浮かべて食事を再開する。
片やソレス殿下は、少しどんよりとした表情であった。
(娘が危険な所に行こうというのだから、そりゃこうなるわな……)
などと考えていると、サブリナ様が俺に話しかけてきた。
「コータローさんと仰いましたわね。貴方にもお願いしますわ。アーシャを守ってやってください」
「はい、サブリナ様。ヴァロム様と協力して、私もアーシャ様を精一杯お守り致します」
まぁ俺の場合は、逆に守ってもらわないといけない方かもしれないが……。
と、そこで、アーシャさんと目が合った。
アーシャさんは興味深そうに俺を見ている。
「そういえばコータローさんは、アマツの民の方ですわよね?」
またこの単語が出てきた。
アマツの民って、一体、どういう意味なんだろう。
「あの、アマツの民って――」
俺がそう言いかけた時であった。
ヴァロムさんが話に入ってきたのである。
「いや、コータローはアマツの民ではありませぬ。この弟子は何処から来たのか知りませぬが、つい最近、ベルナ峡谷に迷い込みましてな。そこを儂が保護したのでございます」
「そうだったのですか。てっきり、アマツの民の方かと思っておりましたわ。もしそうなら、あの伝承について訊いてみようかと思いましたが、それならば無理ですわね」
あの伝承?
要領を得ないので、何を言ってるのかが分からない。
アーシャさんは続ける。
「でも、オルドラン様が弟子として迎えたという事は、相当、魔法の才がおありになるのですね」
「まぁ確かに、才はありますが、どうなるかはこれからですかな」
ヴァロムさんはそう言って、俺を見た。
要するに、精進しろという事なのだろう。
「……そうなのですか。ならば、私も負けてられませんわね。では、才能あるというコータローさんにお聞きします。現在、魔法は幾つあるか、ご存知かしら?」
「え、魔法の数ですか?」
ドラクエはシリーズによっても違うから悩むところである。
(幾つなんだろうか……これは難しい質問だな……でも、ドラクエV以降は60以上はあった気がするから、その辺の数字にしとくか……)
俺は答えた。
「60くらいですか?」
「プッ、アハハハ」
だがこの数字を言った途端、アーシャさんは噴き出す様に笑い出したのだ。
なんとなく小馬鹿にしたような笑い方である。
「コータローさん、そんなにありませんわ。今、このイシュマリアで確認さ
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