Lv6 古代の魔法(i)
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る俺からすると、非常に食べにくい作法である。
その所為か、食べている内に日本食が恋しくなってきたのであった。
はぁ〜……ご飯と味噌汁を久しぶりに食べたい。
と、そんな風の思う今日この頃なのである。
つーわけで、また話は変わるが、ヴァロムさんの住処では、乾パンやビスケットに似た硬い保存食のような物を主食に、スープや干し肉、ドライフルーツのような物を食べていた。
スープの具材なども乾燥食材を使ったものが殆どな為、全体的に日持ちする食べ物ばかりであった。
あのベルナ峡谷では、新鮮な野菜とか果物を得るにはかなり厳しいので、どうしてもこういう保存食中心のメニューになってしまうのだろう。
だが、住処の付近には地下水の湧き出る泉がある事から、水に関しては豊富なので、スープやお茶系の汁物は作れるそうである。話を戻そう。
食事を食べ始めてから暫くすると、アーシャさんがソレス殿下に話しかけた。
「お父様、お話があるのですが」
「ン、何だ?」
「昨日、オルドラン様は、マルディラントの北西にあるイデア遺跡群に行かれると言っておりました」
「それがどうかしたのか?」
と言うと、ソレス殿下はグラスを手に取り、口に運ぶ。
「実はそれに、私も同行したいと思っているのですが、どうでしょうか?」
「ブブッー!」
そして、予想通り、ソレス殿下は噴いたのだ。
ま、こうなるだろうとは思っていた。
さて、どうなることやら……。
「な、何を言いだすかと思えばッ。駄目に決まっておるだろう。何を考えている!」
ソレス殿下は少し取り乱していた。
だが、対するアーシャさんはというと、取り乱す事もなく、平然とした様子で口を開いたのであった。
「お父様も御存じの事とは思いますが、私は今、古代の魔法について独自に研究しています。ですので、いつか機会がありましたら、イデア遺跡群へ行ってみたいと思っていたのです。あの地は未だに、開かずの扉や謎が多くあるそうですから」
「な、ならん、ならん、ならんぞッ! あそこは今、魔物が沢山うろついておる、非常に危険な所なのだ。女子供が行っていい場所ではないのだッ! 何を考えているッ!」
「しかし、お父様。ここに居られるオルドラン様は、イシュマリアで名の轟く魔法使いの名家にして、稀代の宮廷魔導師に在らせられるお方であります。そして、その魔法の手腕は、王家に仕える他の宮廷魔導師をも唸らせる程と……。ですから、危険度はグンと下がるのではないでしょうか?」
「な、何を言うとる。お前みたいな足手まといがいると、かえって迷惑に決まっておる。なぁ、そうであろう、オルドラン卿よ?」
ソレス殿下はそこで、ヴァロムさんに同意を求めた。
ヴァロムさんは腕を組んで頷くと、渋い表情でそれに答える。
「う〜ん、そうです
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