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Dragon Quest外伝 〜虹の彼方へ〜
Lv3  修行
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 とりあえず、この魔力制御の日々から少しだけ、俺は解放されるみたいだ。
 だがそこですこし気になる事があった。
「あれ、でもこの辺に街なんてありましたっけ?」
 そう……この辺りに人は誰も住んでいないと、以前、ヴァロムさん自身が言っていたのである。
「ここから半日以上馬車で北上したところに、マルディラントという、このマール地方における最大の商業都市がある。明日はそこまで行くつもりじゃ」
「え、馬車なんてあったんですか?」
 これは初耳であった。
「そういえば、お主には言ってなかったの。馬車は、ここのすぐ近くに湧水が出る場所があってな、そこに馬と共に置いてあるのじゃ。馬の世話を出来る場所がそこしかないもんでな」
「へぇ、そうだったんですか」
 この防具のお蔭で、外には一度も出てないから、俺が知らないのも当然だろう。
 まぁそれはさておき、問題はもう一つある。
「あのヴァロムさん……街に行くのはいいんですけど、この服って、ここではやっぱ目立ちますよね?」
 そうなのである。
 俺の服装はこの世界に来た時のままで、茶色のカーゴパンツに黒いカットソーという格好なのだ。
「確かにそのままじゃと目立つが、儂が着ておるようなローブをその上から着れば大丈夫じゃろう。靴に関しては、向こうに着いてから儂が見繕(みつくろ)ってやるわい」
「そうか、その手がありましたね」
 確かにヴァロムさんが着ているジェダイのローブみたいなやつなら、大丈夫そうだ。
「まぁそれよりもじゃ、道中は長い。お主の魔物対策もしておかねばならぬな。それも朝までに何か考えておこう」
「そ、そうですね。お、お願いします」
 ……これが一番の問題と言えるだろう。
 外に出るという事は、魔物と戦闘になる危険性があるのだ。
 俺は戦闘なんてやった事ないから、ヴァロムさんだけが頼りなのである。
(ああ、どうしよう……魔物とリアルで戦闘なんてしたくないぞ……)
 俺はそこで、初日に見たあの凶悪そうなリカントの姿を思い返した。
 そしてブルッと寒気が走ると共に、鳥肌が立ってきたのである。おまけにチ○コも小さくなったのは内緒だ。
 とにかく、あんなのに襲われたら、たまったものではない。
 というわけで、俺は早速、天に祈ったのであった。
 道中、魔物と遭遇しませんように、と。
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