Lv3 修行
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だと記されておるのじゃよ。じゃから二つの絵が、ここに描かれておるのじゃ」
ダーマ神殿の封印を解くのにラーの鏡が必要?
はて、俺がプレイしたドラクエに、そんな展開はなかった気がする。
という事は、やはり、俺のプレイしてないドラクエ世界なのだろうか……。
いや、それはまだ分からないが、これで一つ確信に近づいた気がする。
この二つのアイテムの名が出てきたという事は、やはりここはドラクエの世界の可能性が高いようだ。
(はぁ……ドラクエ世界か……何でこんな事になったのやら。とほほ……。リアルドラクエは経験したくなかったよ。つか、帰れるんだろうか、俺……)
そんな風に嘆いていると、ヴァロムさんの声が聞こえてきた。
「ところでコータローよ。一つ訊きたい」
「はい、何ですか?」
「お主が読んだという御伽噺についてじゃ。それは何という題名の話なのじゃ」
(うわ、またすんごい質問してきたな。ええっと……何て言っておこう……でも、ゲームのタイトルであるドラゴンクエストとはあまり言いたくないんだよな。なんか気持ち悪いし……。まぁいいや、とりあえず、あの副題でも言っておけ。今の俺の心境を如実に現してるし……)
つーわけで、俺は、Yのサブタイトルを告げることにした。
「その御伽噺ですか。えっと……確か、幻の大地とかいう題でしたかね」
「ふむ。幻の大地というのか」
ヴァロムさんはそういうと、また無言になって何かを考え始めたのである。
かなり適当にチョイスした題名なので、少し悪い気もしたが、これで納得してもらうとしよう。
まぁそれはさておきだ。
さっき整頓していた時に気になった事があったので、俺はそれをヴァロムさんに報告しておいた。
「それはそうとヴァロムさん、さっき整頓していて気付いたんですけど、もう食料が残り少なくなってきてるようなのですが……」
「おお、そういえばそうじゃった。お主が増えたもんじゃから、そろそろ買い出しに行かねばと思っておったのじゃ」
ポンと手を打ち、思い出したようにそう言うと、ヴァロムさんは壁際にある食料が入ったストッカーへと向かった。
ちなみにこのストッカーは、某ゾンビゲームにでてきたアイテムボックスのような作りの大きな木箱である。
ヴァロムさんはストッカーの上蓋を捲り、中を覗き込んだ。
「ふむ。残り5日分といったところか……。では明日あたり、街に買い出しへ出掛けるとするかのぅ」
と、そこで、ヴァロムさんは俺に視線を向けた。
「というわけでコータローよ。明日は特別に、その防具を外してやろう。お主にも手伝ってもらわねばならぬからの」
「ほ、本当ですか? コレを外してくれるんですか?」
予想外のその言葉に、俺は思わず顔が綻んだ。
「仕方あるまい。道中、その防具では危ないからの」
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