Lv3 修行
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な状態で生活なんか出来るわけないじゃないっすか!」
頬を床に着けながら、俺は必死に抗議した。
「なら、出来るようにならんとの」
「マ、マジで言ってんスか」
首が上手く動かせない俺は、上目づかいでヴァロムさんを見た。が、この人の目は本気だと言っていたのである。
「も、もっと他の修行はないんですか? ぜ、全身が動かせないなんて、あんまりっスよ。というか、何なんスか、コレッ」
俺は必死に懇願してみた。
だが無情にも、ヴァロムさんは頭を振ったのである。
「駄目じゃ。これが一番手っ取り早く上達できる方法じゃからの。というわけで、修行をするにあたって、お主に一つ助言をしておこう。その防具はな、魔力が通過する事によって負担が軽くなる様になっておる。しかも、強い魔力になればなるほど軽くなるのじゃ。じゃから観念して、この修行をするんじゃな。カッカッカッ」
「ま、魔力を操るって言ったって……」
「お主は昨日、魔力の流れを感じたと言っておったろう。あれを再現するのじゃ。さすれば道は開けよう。さぁ、始めるのじゃ」
(ま、魔力の流れって……指先に意識向かわせた時のやつか。と、とりあえず、右手からやってみよう……)
俺は昨日のように、右手の指先へ意識を向かわせる。
そして、何かが流れるようなイメージを思い浮かべた。
すると次第に、昨日と同じような力の流れが感じられるようになってきた。
と、その時である。なんと、右手が少し軽くなってきたのだ。
それはまるで、重石が軽くなったかのような感じであった。
俺はそこで右手を動かしてみる事にした。
グーとパーを繰り返し、腕を第二関節から曲げる。それを何回か繰り返した。ちょっと重いが、なんとか動かすことは出来るみたいだ。
つまり、同じような要領でやっていくと、他の部位も動かせるという事なのだろう。が、しかし……これは集中力が切れたその瞬間、動けなくなるという事である。
俺はそこまで物事に集中することが出来るだろうか……。いや、多分、できない気がする。
自分で言うのもなんだが、俺は物凄く集中力が無い。寧ろ注意力が散漫している方なのだ。
それを考慮すると、俺にとってこの修行は、ある意味、拷問に近いのである。
(これを延々と続けなきゃならんのか……勘弁してくれよ、もう……)
と、そこで、ヴァロムさんの気楽な声が聞こえてきた。
「その調子じゃ、その調子じゃ。それと、この防具の所為で、魔力切れになる事はないから、そこは安心せぇ。まぁ精々頑張るんじゃな。あ、そうじゃこれも言うておこう。その防具は、儂でないと外せんからな。お主が自分で外そうと思っても無駄じゃわい」
「な、なんだってぇぇ! ちょっ、マジすか!?」
「観念せい。儂が良いというまで防具は外さんから、そのつもりでな。では
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