第三章
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「それでなの」
「知美ちゃんアルバイトはじめてだから」
「それでなのね」
「断られてるの」
「そうなの」
「そうみたい、私は高校生だけれど」
今度は身元の話もした。
「大学生とかフリーターの人もいて」
「大学生の方が時間作りやすいからね」
「そうそう、高校生と比べて」
「だったらね」
「どうしてもね」
「そっちの人の方がってなるわよね」
「フリーターの人なら余計に」
勤務出来る時間の関係でというのだ。
「それは仕方ないわね」
「相手が悪いわね」
「その場合は」
「どうしても」
「だからね」
それでというのだ。
「もうね」
「三連続でなのね」
「不採用になってる」
「そうなのね」
「どうなるのかしら」
暗い顔もだ、知美は見せた。
「このまま何処にも採用してもらえなかったら」
「まあ何処か採用してもらえるわよ」
「面接受けていったらね」
「今はたまたまで」
「絶対にね」
知美に友人達は励ましてこうそれぞれ言った。
「だから安心して」
「何処にも採用してもらえないとかないから」
「色々行ってたら絶対に何処かに採用してもらえて」
「お金も稼げるわ」
「そしてドールハウスも買えるから」
知美が買いたいと思っているそれもというのだ。
「だからね」
「今から心配することないから」
「絶対に何処かに採用してもらえて」
「お金稼げる様になるわよ」
「そうね、今は落ち続けてるけれど」
それでもとだ、知美も皆の言葉に励まされて意気を取り戻して言った。
「きっとね」
「そう、何処かね」
「採用してもらえるから」
「今はたまたまってことで」
「諦めないことよ」
「そうね、じゃあ次のお店の面接に行くわね」
顔を上げて言った、その知美にだ。
友人達はあらためてだ、彼女に今度は面接のことを尋ねた。
「それで次の面接何時?」
「何時面接なの?」
「それで」
「今日なの」
知美はこう答えた。
「今日の放課後なの」
「場所何処なの?それで」
「どういったお店なの?」
「駅前のスーパーよ」
そこだとだ、知美は店のことも答えた。
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