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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
二の刻・青年期前半
第三十四話「突入!ラインハット」
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なると戦力がリュカとヘンリーの二人だけだと心許ないのでブラウンとシーザーを連れて行く為である。
「しかし、どうやって連れて行く?流石にこの姿じゃ騒ぎになって乗り込むどころじゃないぞ」
「忘れたのかいヘンリー。コイツを譲って貰っただろ」
そう言いリュカは立て掛けてあった《変化の杖》を手に取る。
「これを使って兵士の姿に変化すれば怪しまれずに潜り込めるだろう」
「なるほどな。オマケにブラウンとシーザーも一緒に連れて行けるしな」
馬車を降り、人目に付かない場所に移動して変化の杖を発動させると四人の姿は兵士の姿へと移り変わった。
―◇◆◇―
兵士の姿になったリュカ達は邪魔される事もなく無事に城の中に入る事が出来た。
情報収集の為に城内を歩き回る彼等だが、其処に居る兵士達の姿は両極端であった。
明らかに魔物が姿を変えていると解る者や、高い給金に釣られて兵士になった野盗崩れの者達が居れば、家族を守る為に今のこの状況に耐え忍ぶ兵士も居た。
そうやって歩きながら城内を見回しているとヘンリーの目が一人の兵士を見つける。
その男は自分がこの城に居た時の兵士長の内の一人だった。
ヘンリーはその男に近づくと兜の仮面をずらして話しかける。
「ライオネット、俺が誰か解るか?」
「何だ貴様…、いや、貴方はまさ…か、ヘンリー王子?」
その顔を見た元兵士長ライオネットは一瞬顔を綻ばせるが直に険しい表情に戻る。
「だ、騙されんぞ!陛下や王妃だけでは無く、今は亡き王子の姿まで騙るとは!」
「…そうか、やはり今玉座に座っているのは偽者か」
ヘンリーは笑い顔を浮かべながら今度は兜を完全に外し、その顔を晒す。
「その顔、そしてその瞳、間違いなく貴方様は…ヘンリー王子!」
感極まったライオネットはヘンリーの前で膝を突いて平伏し、その目からは涙が零れていた。
「まさか、まさか生きておいでとは。良く…良くお戻りに!」
「今の城の状況は此処に来るまでに色々聞いて知っているが、まずはお前から詳しく教えてくれ」
「はっ!何なりとお聞き下さい」
人目に付かない場所に移動し、其処で語られたレナス王の変貌振りは関所でトムに聞いた通りだったが、その後の事はまさに驚愕に値するものだった。
「叔父上達は地下牢に監禁されているだと?」
「はい。奴等目を討伐しようにも陛下が人質にされていてはそれも出来ず、それにデール王子も…」
「デールも監禁されているのか?」
「いえ、拘束される事も無くこれ見よがしに自由にされています。王子を救おうとすれば逆に陛下達に危機が。奴等はそんな我等の姿を見て嘲笑っているのです」
あまりの悔しさにライオネットは拳を握り締め、食いしばった歯からはギリギリを音が聞こえて
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