暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
最終章:夢を追い続けて
第54話「自分勝手」
[1/8]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話






       =秋十side=





「ぜぁっ!」

「ふっ...!」

 俺の攻撃が躱され、俺もまた攻撃を受け流す。
 一進一退。ようやくここまでこぎ着けた...と言うべきか。
 だけど。

「っ!」

「ぐっ...!?」

 まだ、足りない。
 早い連撃に対処しきれず、俺の腕に痺れが走る。
 御神流“徹”。それは武器から衝撃を徹し、相手にダメージを貫通させる技だ。
 それを、一撃一撃に込められると、まともに受ける事さえままならない。
 ようやく対処できるようになったと思ったが...まだまだだな。

「(なら...!)」

 だけど、対処法は一つだけじゃない。
 桜さんを打倒するために、まず俺は四属性を極めようとした。
 結果、不完全とは言え“風”と“土”を極める事に成功した。
 つまり...。

「お返し...ですっ!!」

「ぐぅ...!?」

 “風”で一撃目を躱し、二撃目を“土”を宿した攻撃で迎え撃つ。
 徹の効果で腕に衝撃が走るが...“土”を極めれば効果は激減させれる。
 そのまま恭也さんの木刀を吹き飛ばす。

「(これで仕切り直し...!だけど、こうなると恭也さんは...!)」

 恭也さんの姿が掻き消える。実際はそう見える程のスピードなだけだが。
 そして、同時に俺も“風”を最大限まで宿す。

「はぁっ!」

「っ....!」

 御神流の神速を用いた、高速の四連撃が繰り出される。
 それに対し、俺も今出せる最速の連撃を繰り出す。

     バキィッ!

「「っ...!」」

 一際大きな音が響き渡り、木刀が折れてしまう。

「...ここまでだな。」

「はい...。ありがとうございました。」

 もう一本床に転がっているが、ここで終わる事となる。

「動きのキレも良くなってきた。確実に腕も上がっているだろう。」

「...ですが、半分程は“慣れ”です。桜さんにはまだまだ及ばないでしょう。」

 確実に腕は上がっている...が、これではまだ足りない。
 少なくとも、恭也さんと引き分けていては、勝てないだろう。

「とりあえず、今日の所はもう帰ります。また後日。」

「ああ。秋十との試合は得るものが多い。俺からもよろしく頼む。」

 時間も時間なので、帰るために支度をする。

「秋十君!!」

「し、士郎さん!?どうしたんですかそんなに慌てて!?」

 その時、士郎さんが慌てた様子で道場に入ってきた。

「なのはから連絡があったんだが、IS学園が襲われている!」

「なっ....!?」

 ...その言葉は、俺を驚かせるには、十分過ぎた。


[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ