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俺が愛した幻想郷
俺は愛せる? 幻想郷...
吸血鬼ってこんなん?
第三十一話 可愛い可愛い相棒
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のメモを開きながら彼女を見ると、今まで一度も見せなかった恥ずかしそうな顔を見せ、目を逸らしてきた。
なんだ、血が欲しくて堪らなくて勢い余って言ってしまった感じだなこりゃ。(訳:くっそ可愛いなこいつ)

「あったあった。好きな物はできるだけ与える、と。もういっちょ吸血しとくか?」

好きと言われたお返しというかなんというか、いじり倒したくなったのでそう聞くも、彼女は更に顔を赤くし、両手で顔を隠して慌てた。ふむ、やはり血が飲みたくて完全に理性が吹っ飛んでたタイプだな。(訳:んもう! 可愛すぎる、愛らしい、でもまた血吸われたら俺の理性が危ないのでNG)

式神の属性......? ん〜 火タイプとか水タイプとか、神タイプとか悪魔とか......? いや、吸血鬼なんだから吸血鬼タイプで良いのか。
メモのAにチェックを入れ、隣に『吸血鬼タイプ』と寄せて書く。

式神の名前は主人が決める。そうか、なるほどな。確かにそろそろこの子だとか彼女だとか言うのは可哀想だし、お前なんて以ての外だ。
とは言え、名前か...... 名前のセンスないんだよな俺。お花のように可憐な、それでいて恥じらいを持った表情はまたキュートな、そして吸血鬼なんていう属性を持って、舌から吸血するもはやキス――もっともディープなキスをするような吸血をする...... いやいや、深く考えるからダメなんだ。俺の名前を思い出せ。

「色...... 色か」

ふと机の上に無造作に置いてある長ズボンを目につけ、ポケットからはみ出た、バイトしてた頃につけた傷が大袈裟に見えている長財布を見た。

「......小豆色。あずき、あずきだ!」

良い名前かどうかはさておき、名前を思いついた俺は笑顔で彼女(あずき)(仮)を見た。すると彼女(あずき)(仮)は隠していた顔を見せ、頭にハテナを浮かべるような表情を見せた。

「俺の式神を『あずき』と命ずる! 良いか......?」

困惑の表情を浮かべていた彼女は、次第に納得したように表情を変え、"あずき"となった。同時に、Bにチェックを入れ、あずきと寄せて書く
先程の羞恥顔は除き、飴をあげたときからまるで表情をほとんど変えないので、実は俺の思い込みかもしれない部分は多々ある。しかし、後ろを向き、窓に反射するあずきの顔を見て確信した。にへらと笑みを浮かべて嬉しそうに「えへへ」と声を漏らしている。
あずきは主人の前ではポーカーフェイスなのだと悟った瞬間だった。別にいいのに。

式神の弱点を知る。あずきの弱点...... こう、あれか、真名を明かすみたいなあれか? 冗談はさておき、弱点か...... 弱点は今はわからないが、後々わかってくるだろう、保留と。

躾とかペットじゃあるまいし.....
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